加齢臭がしない人が実はやっている5つの予防法。NG習慣やセルフチェックリストも解説

最終更新日 2025年6月11日

監修:望月みどり プロフィールを見る >
健康管理士・サプリメントアドバイザー・漢方養生指導士
体臭に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 体臭、加齢臭に関するコメンテーターとしてテレビ出演、雑誌の取材も多数。
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「加齢臭ってどうすれば予防できるの?」
「加齢臭がしない人ってどう対策しているの?」
などと気になっていませんか?

実は、加齢臭がしない人たちは、日常的にある習慣を取り入れていることが分かっています。
ただ身体を清潔にしているだけでは不十分で、生活習慣や食事などにもポイントがあるのです。

そこでこの記事では、以下の内容について解説します。

  • 加齢臭が発生する原因
  • 加齢臭がしない人が実はやっている予防法
  • 加齢臭になりやすい人のNG習慣

加齢臭対策に本気で取り組みたい方は、ぜひ参考にしてください。

加齢臭が発生する3つの原因

加齢臭が発生する3つの原因として、主に以下が挙げられます。

  1. ホルモンバランスの乱れ
  2. ストレスの溜め込み
  3. 食生活の乱れ

いずれも加齢臭を招く原因になりかねないので、1つずつチェックして理解しておきましょう。

1-1. ホルモンバランスの乱れ

加齢臭の主な原因の一つがホルモンバランスの乱れです。

特に女性は、更年期に女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少すると、皮脂の分泌を抑える作用が弱まります。

また、男性の場合も、年齢を重ねると男性ホルモン「テストステロン」の量が徐々に減っていくため、脂質代謝が悪くなります。

その結果、過剰な皮脂が分泌され、酸化して特有の臭いを発するようになります

ホルモンバランスが変化をはじめる40代以降は、本格的に加齢臭対策を意識して行う必要があります。

1-2. ストレスの溜め込み

ストレスが蓄積すると、体内に活性酸素が過剰に発生します。この活性酸素が皮脂に含まれるパルミトレイン酸を酸化させて、「ノネナール」とよばれる加齢臭の原因物質を生み出してしまいます

日常的なストレス対策として、適度な運動や趣味などを取り入れ、定期的に心身のリフレッシュを図る習慣を作ることが効果的です。

また、十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠を心がけることも大切です。

1-3. 食生活の乱れ

肉や乳製品など動物性脂肪に偏った食生活を送っていると、皮脂腺が刺激され、皮脂の分泌量が増加します

皮脂が増えることで、加齢臭の原因物質である「ノネナール」のもととなるパルミトレイン酸が多くなり、特有の臭いが発生しやすくなるので注意が必要です。

また、インスタント食品や加工食品には、酸化した油や食品添加物が多く含まれており、皮脂の酸化を促進する可能性があります。

日常的に肉類や揚げ物、加工食品の摂取が多い場合は、量を減らしましょう

野菜や魚、穀類などを取り入れた栄養バランスの良い食生活へと切り替えることで、ノネナールの発生を防ぎやすくなります。

加齢臭がしない人が実はやっている5つの予防法

加齢臭がしない人が実はやっている5つの予防法として、以下をご紹介します。

  1. 栄養バランスの取れた食事を摂っている
  2. 定期的にストレス発散を行っている
  3. 運動習慣を続けている
  4. 水分補給をしっかりと行っている
  5. 腸活を続けている

実際にどのような対策をしているのか、参考にしてみましょう。

2-1. 栄養バランスの取れた食事を摂っている

加齢臭がしない人は、日常的に栄養バランスのよい食事を意識しています。炭水化物やタンパク質、ビタミン類をバランスよく摂取し、脂っこい食事や加工食品の摂りすぎを避けているのがポイントです。

また、野菜や果物を積極的に食べることで、体内の酸化を防ぎ、加齢臭を抑えています。

加えて、食物繊維を十分に摂って腸内環境を整え、身体の内側から体臭の改善を目指しているのもポイントです。

2-2. 定期的にストレス発散を行っている

ストレスが蓄積するとホルモンバランスが乱れ、加齢臭が強くなります。加齢臭がしない人は、自分なりの方法で定期的にストレス発散をしているのが特徴です。

趣味や軽い運動、リラクゼーションなどを生活に取り入れ、心身のバランスを整えることで、体臭を抑えています

ストレスを溜め込まないことで自律神経のバランスが整い、臭いの原因の予防が可能です。

2-3. 運動習慣を続けている

適度な運動によって血流が良くなり、身体に溜まった老廃物を排出しやすくなります。汗をかくことで皮脂や余分な物質が体外へ流れ出るため、体臭の軽減につながるのもメリットです。

筋トレやウォーキングなど、自分に合った運動を毎日20~30分程度続けることで代謝が上がり、より加齢臭の対策につながりやすくなります

2-4. 水分補給をしっかりと行っている

水分補給も、加齢臭対策には重要です。適切な水分摂取で老廃物を尿として効率よく排出し、身体に毒素が溜まるのを防げます。

ただし、水分であれば何でもいいわけではありません。ジュースやコーヒーなど、糖分やカフェインが多い飲料は控え、水を中心に水分を補給するのが大切です。

2-5. 腸活を続けている

腸内環境が悪化すると、腸内で発生したアンモニア臭などが血液を通して全身へと送られ、体臭として出やすくなります

そこで、発酵食品や食物繊維を積極的に摂取し、腸内の善玉菌を増やすことが肝心です。

便秘を改善して体内の毒素を減らすことで、体臭予防につなげられます。

具体的な腸活の方法は、以下の記事で解説しているのでぜひチェックしてみてください。

加齢臭になりやすい人の3つのNG習慣

加齢臭になりやすい人の3つのNG習慣として、以下が挙げられます。

  1. 運動する習慣がない
  2. 清潔さを保つ努力を怠っている
  3. 飲酒する機会が多い

いずれかに当てはまっていないか、ご自身でも確認してみてください。

3-1. 運動する習慣がない

汗をかかないと、汗腺が衰え皮膚表面に老廃物が溜まりやすくなってしまいます。代謝も向上せず、体内の脂質も酸化しやすくなり、加齢臭の原因を作り出してしまうので注意が必要です。

改善のためには、まずは週に2~3回程度、ジョギングなど軽い運動を行う習慣を作りましょう

運動初心者の場合、1日10分から始め、慣れてきたら15分、20分、30分と段階的に運動する時間を長くすると、運動効果が高まりやすくなります。

3-2. 清潔さを保つ努力を怠っている

清潔さを維持する努力を怠ると、加齢臭が強くなります。

例えば、入浴をシャワーだけで済ませたり、耳の後ろや首元など臭いが発生しやすい部分をしっかり洗わなかったりといった行為が該当します。

不清潔なままだと、皮脂や汗が残り、酸化して臭いを発するようになるので注意が必要です。

また、皮脂や汗が衣類や寝具に付着すると、そこから臭いが広がる原因にもなりかねません。

毎日の入浴で体を丁寧に洗うことに加え、衣類や寝具の清潔さを保つ努力を継続しましょう。

3-3. 飲酒する機会が多い

飲酒の習慣も、加齢臭を悪化させる要因の1つです。

特に多量の飲酒は、体内でアルコールが分解される際に生成されるアルデヒドが、加齢臭の原因物質であるノネナールの生成を促すことに繋がります。

日常的に飲酒をする習慣がある場合は、量を控えるよう意識しましょう。

断酒が難しければ、アルコール度数の低いお酒に変えたり、飲酒の頻度を少しずつ減らしていったりと、無理のない工夫から始めてみましょう。

加齢臭のセルフチェックリスト

「自分にも加齢臭があるかも…」と少しでも気になった場合は、以下の表でセルフチェックしてみましょう。

1つでも当てはまっている場合は、加齢臭の可能性が十分にあるので早急な対策がおすすめです。

自覚症状チェック
朝の枕カバーから古い油のような臭いが漂う
1日着たシャツの襟や背中から臭いがする
耳のうしろを指でこすり、指先に嫌な臭いが残る
シャンプー後でも半日で頭皮が臭いを発する
マスクを外した瞬間、内側に焦げた油の臭いを感じる
家族や同僚から「匂う」と指摘されたことがある
満員電車やエレベーターで自分の体臭が気になる
クリーニングから戻ったスーツを着るとすぐ油臭が戻る
香水や制汗剤をつけても数時間で効果が薄れる

加齢臭に関するよくある質問3選

加齢臭に関するよくある質問3選として、以下をピックアップしました。

  1. 加齢臭の原因になる食べ物は?
  2. 加齢臭は自分でわかる?
  3. 加齢臭で家中臭くなることはある?

多くの人が悩みやすい部分なので、ぜひ参考にしてみてください。

5-1. 加齢臭の原因になる食べ物は?

加齢臭の原因になる食べ物として挙げられるのは、主に動物性脂肪が多い食品や、糖分が多い食べ物・飲み物です。

これらの食べ物・飲み物を日常的に摂取していると、過酸化脂質という物質が増えてしまいます。

過酸化脂質が増えると、加齢臭の原因物質「ノネナール」が生成されてしまうので注意が必要です。

ジャンクフード、加工食品などを普段よく食べている場合は特に注意しましょう。

5-2. 加齢臭は自分でわかる?

加齢臭は、自分では気付きにくい場合があります

自分自身の体臭に鼻が慣れてしまっているのが主な原因です。

自分の臭いを確認したい場合は、1日着た衣類をポリ袋に入れて口を閉じ、しばらく経ってから臭いをチェックする方法がおすすめです。

また、枕やシーツの臭いを嗅いだり、家族やパートナーに率直に尋ねてみたりするのも良いでしょう。

5-3. 加齢臭で家中臭くなることはある?

加齢臭によって、家全体が臭くなるケースもあります。

特に寝具に汗や皮脂が染みついたまま放置したり、汗を吸った衣類を長時間着用し続けたりすると、部屋中に臭いが広がりやすくなるので注意が必要です。

また、睡眠中にかいた汗が原因で、朝起きた時に部屋に臭いが充満していることもあります。

ソファやカーテン、クッションなどの布製品にも臭いが付着するため、対策として定期的な洗濯や換気が必要となるでしょう。

自分が加齢臭かなと思ったら始めたい対策

加齢臭の原因物質である「ノネナール」は皮脂の中に生成され、放っておけば、年齢を重ねるとともに増えていき、だんだんと加齢臭も強くなっていきます。

そのため「加齢臭が出ているかもしれない」と気づいたら、放置せずに早めに対策することが大切です

「もしかしたら、加齢臭が自分にもあるかも」と少しでも思ったら、以下のように加齢臭対策を始めてみましょう

カテゴリー 対策内容
内側からの加齢臭対策
  • 脂質を摂り過ぎない
  • 抗酸化物質を含む食べ物を日常的に摂取する
  • アルコールの量を1日20g(ビール中瓶1本程度)以下にする
  • 30分以上の運動を週2回以上する
  • 自分にとって快眠といえる睡眠時間を確保する
  • ストレスを解消する
  • 紫外線をしっかりカットする
  • タバコをやめる
外側からの加齢臭対策
  • 加齢臭専用のボディソープ・シャンプーで洗う
  • 入浴時は湯船に浸かる
  • 日中は首・耳の後ろ・胸元・お腹・背中を拭く
  • 肌に触れた衣類は念入りに洗濯する
  • 枕カバー・シーツを頻繁に洗濯する
  • 加齢臭対応のデオドラント剤を選ぶ

また、あわせて体臭ケアのサプリメントを飲むという対策もおすすめです。

まとめ

加齢臭の主な原因として「ホルモンバランスの乱れ」「ストレスの溜め込み」「食生活の乱れ」などが挙げられます

その中でもストレスと食生活はコントロールしやすい部分なので、積極的に対策していくことが重要です。今回ご紹介した改善習慣は、いずれも取り入れやすいものばかりなので、1つずつ取り入れてみましょう。

もし忙しくて改善習慣を日常に取り入れられない場合は、まずは始めやすい「体臭ケアのサプリメント」からスタートするのがおすすめです。

本記事ではセルフチェックリストも記載しているので、あわせて活用し、ご自身にとって必要な加齢臭対策を実施してみてください。

監修

健康管理士・サプリメントアドバイザー・漢方養生指導士 望月 みどり