嫌な体臭を食べ物でケア!ニオイを防ぐ食べ物と悪化させる食べ物

最終更新日 2020年12月17日

監修:健康管理士・サプリメントアドバイザー・漢方養生指導士
望月 みどり

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「普段の食べ物で、体臭をケアできないかな?」

それは、とても良い考えです。なぜなら、体臭と食べ物は密接な関係にあり、食べ物を工夫すれば体臭をコントロールできるからです。

体臭を防ぐ食べ物を積極的に取り、体臭を悪化させる食べ物を避けることで、イヤな体臭を遠ざけることができます。

しかし、何を食べて良いのか、何は食べない方が良いのか…、迷うことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ニオイを抑える食べ物と悪化させる食べ物をまとめてご紹介します。

体臭を防ぐ食べ物 体臭を悪化させる食べ物
  • ヨーグルト
  • 緑茶
  • 甜茶
  • 甘草
  • ショウガ
  • ゴボウ
  • 梅干し
  • 動物性脂肪
  • 酸化した油脂
    (揚げ物、ジャンクフード)
  • ニンニク
  • 過剰なタンパク質
  • アルコール
  • 激辛フード

食べ物に気を付ければ、「体臭」は防げます。体臭を防ぐ食べ物を積極的に食べて、悪化させる食べ物を減らせば良いのです。

そのメカニズムはどうなっているのか、詳しく見ていきましょう。

嫌なニオイを抑える!体臭を防ぐ食べ物7選

まず、体臭を防ぐ食べ物を7つ、ご紹介します。

  • ヨーグルト
  • 緑茶
  • 甜茶
  • 甘草
  • ショウガ
  • ゴボウ
  • 梅干し

順に見ていきましょう。

1-1. ヨーグルト

「ヨーグルト」は体臭を抑えることができる発酵食品の代表フード。そのカギを握るのは「腸内環境」です。

おなかの腸内環境が悪くなると、腸内には「悪玉菌」が増えます。

悪玉菌とは、大腸と直腸に潜む菌。その名の通り、人間に悪影響を与える悪い菌のことです。

悪玉菌は体臭の原因となる有害物質を発生させます。つまり、腸内に悪玉菌が多いと体臭がひどくなってしまうのです。

この悪玉菌を減らすために活躍するのが「善玉菌」

発酵食品には、代表的な善玉菌である「乳酸菌」が豊富に含まれています。

乳酸菌を含んだ食品を食べれば悪玉菌の増殖が抑えられ、腸内環境が良くなり、結果として体臭が抑えられるというメカニズムです。

乳酸菌と言って多くの人が最初に思い浮かべるのは、「ヨーグルト」ではないでしょうか。

しかし、乳酸菌が含まれた食品はヨーグルトだけではありません。味噌やぬか漬け、納豆などの食材にも多く含まれています。

体臭予防を目的として乳酸菌食品を食べるなら、毎日コンスタントに食べ続けるのがコツ。

善玉菌は毎日補充し続けないと、腸内環境が悪くなり、また悪玉菌が増えてしまうからです。

ヨーグルトをはじめ、さまざまな発酵食品をぜひ毎日の食事にとり入れましょう。

継続して食べ続けることで、ずっと体臭を予防できます。

1-2. 緑茶

日本古来の「緑茶」にも、体臭を抑える効果があります。

緑茶にはさまざまな成分が含まれていますが、その中でも体臭を抑えるために活躍するのが「カテキン」です。

カテキンは、ポリフェノールの一種。強い抗酸化作用を持っています。「抗酸化作用」とは、酸化をブロックするはたらきのことです。

「酸化をブロック」することは、体臭(特に加齢臭)を抑えるうえで重要です。

例えば、加齢臭の原因である「ノネナール」は、皮脂に含まれる脂肪酸が酸化することによって発生します。

「体臭を発生させないためには、皮脂を酸化させないこと」が必要なのです。

緑茶に含まれるカテキンは、酸化をブロックする抗酸化作用があるので、体臭予防に効果的というわけです。

さらに、カテキンには抗菌作用もあります。

雑菌の繁殖を抑えますので、雑菌が繁殖すると強まる「汗臭」や「足のニオイ」にも効果が期待できます。

食後のコーヒーを緑茶に変えるだけでも、体臭が変わってきますよ。

1-3. 甜茶

緑茶の他にも、おすすめしたいお茶があります。「甜茶(てんちゃ)」です。

甜茶は、「花粉症に効果がある」としてブームになったので、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

花粉症の季節になると、ドラッグストアなどの店頭で多く見掛けますので、入手しやすいお茶でもあります。

この甜茶は、中国茶の一種。中国では「健康茶」として広く愛飲されており、風邪のときなどに好んで飲まれてきました。

実は、甜茶には口臭を消す効果があるのです。

甜茶は、口臭の原因のひとつである「メチルメルカプタン」や、ニンニクの代謝物である「アリルメチルスルフィド」に対する強い消臭効果が確認されています。

口臭ケアをしたいときや、ニンニク料理を食べた後には、甜茶を飲みたいですね。

甜茶はノンカフェインなので、夜寝る前に飲んでも安眠を妨げません。

「朝は緑茶、夜は甜茶」という具合に、飲み分けるのもおすすめです。

1-4. 甘草

緑茶には強い抗酸化作用があることをお伝えしましたが、同じく抗酸化作用が強い成分として「甘草(カンゾウ)」をご紹介しましょう。

甘草は、化粧品成分や漢方の成分としても有名ですから、ご存じの方も多いかもしれません。

化粧品成分としては「甘草エキス」のほかに「グリチルリチン酸」という名称でも知られています。

グリチルリチン酸は抗炎症作用が強く、ニキビ用の化粧水などによく配合されています。

甘草は、体臭にも効果が期待できます。抗酸化作用で酸化をブロックし、体臭の原因物質の生成を防ぐからです。

緑茶に含まれるカテキンと同じく、加齢臭の原因物質であるノネナールの産生を防いで、体臭を抑える働きがあります。

ただ、
「甘草ってどこで売っているの?どうやって食べるの?」
…というのが、疑問ではないでしょうか。

実は、甘草は「スパイス・ハーブ」として、食品スーパーで販売されています。

「甘草(=甘い草)」という名前のとおり独特の甘みがあり、カレーや漬け物などに使用されます。

ぜひ、スーパーのスパイス・ハーブ売り場をのぞいてみてください。

また、甘草は別名「リコリス」といい、「リコリスティー」というハーブティーとしても親しまれています。

日本では、リコリスティーはあまりなじみがありませんが、ヨーロッパなどではよく知られたハーブティーです。

ハーブティー専門店などで探してみましょう。

1-5. ショウガ

ショウガは、女性の方なら「冷え対策」のイメージが強いかもしれませんね。

「風邪のひきはじめには、生姜湯を飲んで温まる!」という人もいるでしょう。

ショウガには、口臭を抑えるはたらきがあるので、お口のニオイが気になるときにも、生姜湯はおすすめです。

ショウガに熱を加えると「ショウガオール」という成分が発生するのですが、ショウガオールには消臭効果や殺菌作用があるのです。

このショウガオールが、お口の中の雑菌を抑えて口臭予防に役立ちます。

加えて、ショウガオールには血流を促進させる効果もあります。これが「冷え対策」としてショウガが重宝される理由ですね。

冷えやすいおなかをポカポカと温めてくれるので、便秘対策に効果的です。

便秘は腸内環境を悪化させ、体臭の一因である悪玉菌を増殖させる原因となります。

ショウガによって便秘を解消できれば、腸内環境を良くすることにもつながります。

口臭予防、便秘解消(悪玉菌の減少)という2つの点において、ショウガは体臭予防におすすめの食べ物です。

1-6. ゴボウ

腸内環境を良くするために欠かせないのが「食物繊維」ですね。食物繊維が豊富な野菜の代表は「ゴボウ」です。

食物繊維には、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。

食物繊維の種類 はたらき
不溶性食物繊維 腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、
便通を促進する。
水溶性食物繊維 糖質の吸収をゆるやかにして、
食後血糖値の急激な上昇を抑える。
コレステロールを吸着し、体外に排泄する。
整腸効果がある。

ゴボウには、不溶性・水溶性の両方の食物繊維が含まれているのが特徴です。

具体的には、整腸作用のある不溶性食物繊維のリグニン・ヘミセルロース、便通促進を促す水溶性食物繊維のイヌリンを含んでいます。

ゴボウを食べれば、食物繊維のはたらきによって腸内環境が良くなり、体臭を軽減させることが期待できます。

また、ゴボウのポリフェノールにはニオイを抑える消臭効果があります。

魚のあら炊きやドジョウ鍋にゴボウを入れるのは、ポリフェノールが臭みをカバーしてくれるからなんですね。

皮にニオイを消す成分が多く含まれているため、ゴボウはよく洗って皮ごと使うのがおすすめです。

参考:獨協医科大学

1-7. 梅干し

梅干しには「殺菌作用」のイメージを強く持っている人が多いかもしれません。

「夏場のお弁当が傷まないように、必ず梅干しを入れておく」という人もいるでしょう。この殺菌作用は、体臭を抑えるうえでも重要です。

雑菌が繁殖したお弁当が異臭を放つように、体も同じで雑菌が繁殖すれば体臭の原因になります。雑菌の繁殖を抑えてくれるのが、梅干しのメリットです。

さらに、梅干しの酸っぱさのもとである「クエン酸」が豊富なこともポイント。クエン酸には、汗のニオイを弱めるはたらきがあるからです。

「どうも、汗のニオイが臭い気がする……」と思ったら、ぜひ梅干しを食べてみてくださいね。

梅干しは、入手しやすいのもメリットです。どのコンビニでも、「干し梅」を購入することができます。

キャンディーをなめるようにポイッと口に放り込むことができるので、かばんの中に干し梅の小袋を1つ、常備しておくと良いでしょう。

できるだけ避けたい…体臭が悪化する食べ物6選

次にできるだけ避けたい体臭が悪化する食べ物を6つ、ご紹介します。

  • 動物性脂肪
  • 酸化した油脂
    (揚げ物、ジャンクフード)
  • ニンニク
  • 過剰なタンパク質
  • アルコール
  • 激辛フード

2-1. 動物性脂肪

まず、避けたいのが「動物性脂肪」です。

動物性脂肪は、牛肉・豚肉・鶏肉などの肉類やラード、バター、牛乳、生クリーム、チーズなどの乳製品に多く含まれます。

動物性脂肪が体臭にとって問題なのは、「飽和脂肪酸」を多く含んでいるからです。

飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪の原料となり、食べすぎればコレステロールや中性脂肪が増加します。

すると、体内では「過酸化脂質」という脂質の分泌量が増えます。ここが、体臭にとって問題です。

過酸化脂質は、加齢臭、汗臭、ワキガ、頭皮臭など、さまざまなニオイの原因となるからです。

実際に、動物性脂肪の少ない食生活をしていた昔の日本人は、動物性脂肪を多く摂取する欧米人に比べて、体臭が少なかったといわれています。

近年、体臭に悩む日本人が増えている背景には、食生活の変化があるのです。

過酸化脂質の発生を抑えるためには、動物性脂肪の取り過ぎには注意し、日本古来の「和食」を積極的に取り入れるようにしましょう。

2-2. 酸化した油脂(揚げ物、ジャンクフード)

体臭を防ぐうえでは、「いかに酸化を防ぐか?」が重要になります。

おさらいすると、酸化を防ぐ「抗酸化作用」を持つ緑茶や甘草には、体臭を防ぐはたらきがあるのでしたね。

緑茶や甘草とは逆に、酸化を促進してしまう食べ物もあるので、注意しましょう。

ダイレクトに酸化を促進してしまう食べ物は、「酸化した油脂」です。

例えば、古い油のニオイを嗅いだとき、「クサイ!」と感じたことはありませんか。これは、油が酸化して劣化したために起きるニオイです。

このとき、古い油のなかには前項でも出てきた「過酸化脂質」が増えています。

とにかく「酸化した油が含まれる食べ物」は、食べすぎないように注意してください。

酸化した油は、調理してから時間が経過した揚げ物、加工食品であるジャンクフード、開封してから時間の経過した調理油などに含まれています。

体臭を防ぐためには、「作りたての料理」をメインで食べるようにしましょう。

2-3. ニンニク

「食べた後に体臭がキツくなる食べ物」として知られているのが「ニンニク」ではないでしょうか。

ニンニクをまな板の上で切ると、まな板や触った手指にニンニクのニオイが付着して取れない!という経験はありませんか。

ニンニクを切ったときには「アリシン」という物質が作られます。このアリシンが、独特の体臭の原因となります。

アリシンは、胃から上がって口臭となることもありますが、消化されて血液中に取り込まれた後、皮膚からも排出されるのがやっかいです。

「ニンニク料理の後にはブレスケア」といって、口臭予防のガムやマウスウオッシュを使う人は多いのですが、実はこれだけではニンニク体臭のケアは不十分なのですね。

対策としては、体臭を抑えたいときには、ニンニクを避けるしかありません。

どうしてもニンニクを食べたいときには、体臭を抑えるサプリメントを一緒に摂るようにしましょう。

2-4. 過剰なタンパク質

「腸内環境が悪くなり、悪玉菌が増えると、体臭が悪化する」ことを、この記事の前半でお伝えしました。

腸内に悪玉菌を増やしやすいのが「タンパク質」です。

その理由は2つあって、1つめは、タンパク質自身が悪玉菌のエサとなるから。

2つめは、消化しきれなかったタンパク質が腸内で腐敗すると、ニオイ成分が生成されるからです。

「じゃあ、体臭を抑えるためにはタンパク質は取らない方が良いの?」というと、そうではありません。

タンパク質は体にとって非常に重要な栄養素です。

適量を摂取する分には体臭の原因にはなりませんし、逆にタンパク質不足で体調不良となれば、体臭が発生するリスクを高めます。

問題は、タンパク質の過剰摂取です。

1度に消化できるタンパク質の量を大幅に超えて過剰に摂取すると、体臭の原因になるのです。

ダイエットや筋トレに励んでいる人は、極端にタンパク質を取り過ぎないよう注意してください。

人が1度に消化できるタンパク質の量は20g程度といわれ、食材で換算するときの目安は「1食あたり手のひら1枚分」です。

自分の手のひらサイズの肉や魚を1食分あたりのタンパク質量として、食べすぎに注意すれば、体臭は抑えられます。

消化しやすいように、よく噛んで食べましょう。

2-5. アルコール

「飲みすぎた翌朝、体臭がクサイ!」という経験は、多くの人がしているのではないでしょうか。

アルコールが体内で分解されると、「アセトアルデヒド」という成分に変わり、これが体臭の原因となります。

アセトアルデヒドは、息や汗の中に含まれるので、口や皮膚から体臭が漂うようになります。

さらに、アルコールを分解するときには、水が必要です。

そのため、アルコールを飲んだ後は体内が脱水状態に陥りやすく、これが体臭を悪化させます。

唾液が少なくなるので口の中が乾いて口臭が出やすくなり、汗は濃縮されてベタベタとニオイが強い汗になります。

アルコールを摂取した後は、素早い分解を促し脱水を防ぐために、水を積極的に飲むようにしましょう。

2-6. 激辛フード

私たちの体は「ストレス」を感じたときにも、体臭がひどくなることが知られています。

その理由のひとつは、「アポクリン腺」というニオイの強い汗を出す汗腺(汗の出口)が、ストレスによって活性化するからです。

アポクリン腺は、ワキやデリケートゾーンのニオイの原因となります。

そして、アポクリン腺を活性化させる食べ物が、激辛フードです。

激辛フードを食べている最中は汗が噴き出しやすく、汗臭も悪化しやすい傾向にあります。

激辛ブームにより「辛いものが大好き!」という人も増えていますが、体臭にとっては悪影響ですので要注意です。

特に、ワキやデリケートゾーンのニオイを気にしている人は、辛いものはできるだけ避けるようにしましょう。

食べ物による体臭コントロールにはサプリメントを使うと便利

ここまで、体臭を防ぐ食べ物と、体臭を悪化させる食べ物をご紹介してきました。

日々の食生活を工夫していくことで、体臭をしっかり抑えることができます。

「そうはいっても、なかなか食生活を改めるのは難しい」という方には、サプリメントが便利です。

体臭を防ぐ食べ物に含まれる成分がギュッと凝縮されているので、毎日カンタンに継続できます。

例えば、体臭ケアができるサプリメント『BoDEO360(ボデオ360)』には、次の食べ物の成分が含まれています。

  • 乳酸菌
  • 緑茶
  • 甜茶
  • 甘草
  • ショウガ
  • ゴボウ

これらをすべて毎日取り続けるのは大変ですが、サプリなら楽ちんですよね。

まとめ

体臭を防ぐ食べ物・悪化させる食べ物として、以下をご紹介しました。

体臭を防ぐ食べ物 体臭を悪化させる食べ物
  • ヨーグルト
  • 緑茶
  • 甜茶
  • 甘草
  • ショウガ
  • ゴボウ
  • 梅干し
  • 動物性脂肪
  • 酸化した油脂
    (揚げ物、ジャンクフード)
  • ニンニク
  • 過剰なタンパク質
  • アルコール
  • 激辛フード

日々の食生活に気を付けるだけで、悩んでいた体臭が大幅に減ることは、多いものです。

ぜひ、今日の食事から気を付けてみてくださいね。

監修

健康管理士・サプリメントアドバイザー・漢方養生指導士 望月 みどり