おばさん体型にはなりたくない! 中性脂肪を減らす方法

最終更新日 2021年11月9日

監修:PURAVIDA編集部

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コンビニでもよく売られている「特定保健用」(トクホ)のCMで、「中性脂肪が気になる」という言葉をよく耳にします。

中性脂肪とはいったい何なのでしょうか?

何かとイメージの悪い中性脂肪ですが、たっぷりと蓄えてしまったら、すぐに減らすことは簡単ではありません。

また、健康診断では数値が高いとメタボと判定され、大きな病気の予備軍になる可能性も高いのです。

これから年を重ねていく中で健康的に暮らしていくために、知っておいて損はない知識になるので、中性脂肪を減らす方法について深く掘り下げてみたいと思います。

中性脂肪とはいったい何?

中性脂肪とは、そもそも体に必要な脂質の一つで、貴重なエネルギー源となったり、臓器の周りでクッションのように保護をしたり、温かく体温を保つなどといった役割をしながら、血液の中にある程度の数で存在しています。

つまり中性脂肪がすべて悪いというわけではありません。問題なのは、中性脂肪を必要以上に溜め込んでしまった時です。

増えすぎた中性脂肪は、肥満や生活習慣病を招く大きな原因となってしまいます。

中性脂肪が増加することで、悪玉コレステロールも増加し、それが血管壁に付着することで血液がドロドロになり、やがて動脈硬化を引き起こします。

さらに、動脈硬化はやがて命に関わる大きな病気の原因になるため、予防として中性脂肪は「150mg/dl」以上が要注意という判断基準のもとに、管理する必要があるのです。

痩せ型の方は「自分は心配ないだろう」と思いがちですが、中性脂肪は主に内臓につくことが多いため、皮下脂肪のように見た目にわかりやすい脂肪ではないため、隠れ肥満になりがちです。

健康診断ではTG値という中性脂肪の検査が含まれており、採血によって診断されるので、いちど検査してみることをおすすめします。

見た目に与える影響だけでない中性脂肪の恐ろしさ

中性脂肪が高い人と聞くと、お腹がぽっこりと出たおばさん体型がイメージできますね。

ですが中性脂肪の本当の恐ろしさは太ってしまうことだけではないのです。

中性脂肪の数値が高い体は、すでに脂質異常症とみなされ、善玉コレステロールの減少、悪玉コレステロールの増大、という病気にかかっている状態と診断されます。

なんと50代以降の女性の約半数以上、二人に一人が脂質異常症にあてはまるとされているのです。

いずれにせよ、中性脂肪が高い状態=血中に悪玉コレステロールが多い=動脈硬化、という図式になるわけですから、放置しておくと危険です。

動脈硬化とは、血管が狭くなったり硬くなってしまうので、常に体のどこかの血液がつまりやすい状態になっている恐ろしい状態です。

さらに中性脂肪の仕業だけでなく、年をとると血管そのものも老化するので、この2つの要素が重なって、中高年になると脳溢血や脳卒中、心筋梗塞や狭心症などのリスクが高くなるのです。

中性脂肪を減らすための食生活とは?

中性脂肪の多い食品は、炭水化物、糖質の多い食品、脂質の多い食品、アルコールの4つです。

多く摂り過ぎた「糖質」と「脂質」は、中性脂肪となり肝臓などの体内に蓄積されていきます。

この場合、糖質はケーキなどのスイーツだけでなく、炭水化物も含まれるので、ごはん、パン、麺類なども食べ過ぎは禁物です。

また、脂質に関しては、良い脂質と悪い脂質があることを知っておくことが重要です。

揚げ物やお肉の脂身やラード、バターなどの乳製品は、中性脂肪を増やし、悪玉コレステロールの増加につながるので、減らすべき悪い油です。

良い脂質は「n―3系多価不飽和脂肪酸」といって、オメガ3とも言われる脂質です。

イワシ、サンマ、アジなどの青魚に含まれるDHAやEPAは、血液をサラサラにする効果があり、中性脂肪を減らしてくれる良い油です。

50代女性の場合、1日に2.0g程度摂取することが推奨されています。

焼いたイワシですと1匹と半分ほど。サンマは含有量が多いので、1匹食べれば補えます。アジは少なく2匹程度摂取しなくてはなりません。

毎日の献立のお肉を減らし、魚メインの回数を増やしていくことで、中性脂肪低下に繋がるでしょう。

また、その他の中性脂肪を減らす食材として、おすすめされているのがりんごです。

果物は自然の甘さではあるものの、糖質を多く含むので、食べ過ぎには注意ですが、りんごだけは特別。

ビタミン、ミネラル、ポリフェノールのほかペクチンという水溶性食物繊維がとても多く含まれており、中性脂肪を下げる効果があるので意識して食べるようにしましょう。

同じく中性脂肪を下げる効果の高いお酢と組み合わせた「りんご酢」は、動脈硬化だけでなく、そのほかの病気の予防や健康維持にプラスになるので、毎日の食生活にプラスすると良いでしょう。

脱おばさん体型! 中性脂肪を減らす方法

毎日お酒を飲む習慣があったり、仕事の付き合いの場が多いと、一気に禁酒するというのは難しいかもしれません。

しかしアルコールも中性脂肪を増やす原因となりますので、週に最低2日はお酒をお休みし、日頃から飲み過ぎないように心がけましょう。

また、もしも喫煙の習慣があるのでしたら、思い切って今すぐ禁煙しましょう。

さらに1日30分程度の有酸素運動もとても効果的なので、水泳、ウォーキング、ストレッチ、ジョギングなどを、目に見える結果を出すために3ヶ月以上はきっちりと続けることです。

軽い運動といっても、ただ動けば良いわけでなく、しっかりと脂肪を燃焼するように、じんわりと汗ばむ程度の体への負荷は必要です。

当たり前のようですが、普段から階段を使うなど筋肉を鍛え、脂っこいものを避けて、野菜や豆腐を多く摂るなどきちんと運動と食事の管理をできる人が、年齢よりもずっと若々しく、見た目も体も健康でいることができるのです。

まとめ

いわゆる「おばさん体型」は、体のラインが崩れることでさらに強調されます。

なるべく楽な体勢で1日を過ごしていると、みるみる体つきは崩れてしまいます。

普段から下腹に力をいれ、猫背にならないよう背筋をしっかり伸ばした姿勢を意識し、頭のてっぺんを糸でひっぱられているようなイメージを保っていると、自然に体が美しいラインになってきます。

中性脂肪がつかないような健康的な生活習慣を心がけるとともに、意識の面でも「おばさん体型」にならないよう注意しながら過ごしていきたいですね。

監修

PURAVIDA編集部

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