【管理栄養士監修】更年期に食欲が止まらないのはなぜ?今日からできる過食対策を徹底解説

2026. 03. 09
監修:久保夢摘 プロフィールを見る >

管理栄養士
分子栄養学を基盤に「未病改善」と「根本から体質を改善するダイエット」を支援しています。

(https://yume-dietcoach.studio.site/)


「最近、食欲がコントロールできなくて、つい食べ過ぎてしまう…」

そのようなお悩みを抱えていませんか?

更年期は、女性ホルモンのバランスが大きく変化する時期です。ホルモンバランスの乱れは心身のさまざまな不調となって現れますが、食欲のコントロールが難しくなるのも代表的な症状のひとつです。

この記事では、更年期に食欲が止まらなくなる理由や、今日からすぐに実践できる対策まで管理栄養士が詳しく解説します。

【この記事の概要】 更年期に食欲が止まらない原因は、エストロゲンの減少、自律神経の乱れ、セロトニン不足にあります。対策には、食べる順番の工夫や低GI食品の選択など食事の見直しと、運動や睡眠の改善が必須です。さらに、どうしても食欲を抑えられない場合は、糖の吸収を抑える自然由来成分のサプリメントを活用することも効果的です。

更年期に食欲が止まらなくなる理由

監修:管理栄養士 久保夢摘

更年期に食欲が止まらなくなる背景には、主に次の3つの理由が挙げられます。

  • 女性ホルモン(エストロゲン)の減少
  • 自律神経の乱れ
  • 幸せホルモン(セロトニン)の不足

それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。

女性ホルモン(エストロゲン)の減少

更年期に食欲が増す主な原因としては、女性ホルモンである「エストロゲン」の急激な減少が挙げられます。

エストロゲンには、脳の満腹中枢に働きかけて食欲をコントロールする働きがあるため、減少すると食欲が高まりやすくなるのです。

自律神経の乱れ

更年期は、エストロゲンの減少により、自律神経が乱れやすい時期です。

自律神経は、活動時に優位になる「交感神経」と、リラックス時に優位になる「副交感神経」がバランスをとりながら、食欲や消化、代謝といった体の機能をコントロールしています。

しかし、ホルモンバランスが崩れると、この自律神経の切り替えがうまくいかなくなり、食欲のコントロールが難しくなります。

幸せホルモン(セロトニン)の不足

「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、精神を安定させ、幸福感をもたらす働きのあるホルモンです。

女性ホルモンのエストロゲンには、セロトニンの分泌を助ける働きもあるため、更年期にエストロゲンが減少するとセロトニンの分泌量も低下します。

その結果、ストレスを感じやすくなり、「甘いものを食べて安心したい」という衝動が高まると考えられています。

更年期には食欲不振になることもある

監修:管理栄養士 久保夢摘

更年期というと過食のイメージが強いかもしれませんが、反対に、食欲が湧かなくなる方も少なくありません。

エストロゲンの減少によって自律神経が乱れると、胃腸の働きを低下させ、消化不良や胃もたれを引き起こす場合があります。

また、気分の落ち込みやストレスといった精神的な不調も、食欲を低下させる原因のひとつです。

食欲がないときに無理に食べようとすると、かえって心身の負担になることがあります。消化のよい温かいスープや栄養価の高いスムージーなど、口にしやすいものから少しずつ摂るようにしましょう。

今日からできる!更年期の食欲を抑える方法

監修:管理栄養士 久保夢摘

更年期の我慢できない食欲を抑える方法には、主に次のようなものがあります。

  • 栄養バランスのよい食事を摂る
  • 野菜やタンパク質から先に食べる
  • 低GIの食品を選ぶ
  • ゆっくりよく噛んで食べる
  • 適度な運動を習慣化する
  • 質のよい睡眠をとる
  • ストレスを溜め込まない

それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

栄養バランスのよい食事を摂る

空腹感を満たすために、手軽なパンやおにぎりだけで食事を済ませていないでしょうか。

糖質に偏った食事は、血糖値を急上昇させたあと、急降下させる「血糖値スパイク」を引き起こします。この血糖値の乱高下こそが、強い空腹感やイライラの原因となるのです。

大切なのは、糖質や脂質、タンパク質などの栄養素をバランスよく摂ることです。

とくに、肉や魚、卵、大豆製品などに豊富なタンパク質は消化に時間がかかるため、積極的に摂ることで、満足感を持続させる効果が期待できます。

野菜やタンパク質から先に食べる

「食べる順番」を意識するだけでも、食欲のコントロールがしやすくなります。

おすすめは、食事の最初に野菜から食べはじめる「ベジファースト」や、肉や魚などのタンパク質から食べる「プロテインファースト」です。

野菜に含まれる豊富な食物繊維は、あとから入ってくる糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑えてくれます。

また、タンパク質を最初に摂ることで、満腹中枢が刺激され、自然と食事量を減らす効果が期待できます。

低GIの食品を選ぶ

低GIの食品を選ぶことも、食欲を抑えるうえでおすすめの方法です。

白米や砂糖などの高GI食品を摂ると、血糖値が急激に上がり、インスリンの過剰分泌によって急激に下がるため、強い空腹感を感じやすくなります。

一方、玄米や雑穀米、オートミールなどの低GI食品は血糖値の上昇がゆるやかで、空腹を感じにくく、過食を防ぎやすいとされています。

ゆっくりよく噛んで食べる

よく噛まずに早食いをすると、満腹感を得る前に必要以上の量を食べてしまいがちです。一口30回を目安に、ゆっくりと時間をかけて食事を味わう習慣をつけましょう。

よく噛むと満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。

また、テレビやスマートフォンを見ながらの「ながら食べ」をすると、食事への意識が散漫になり、満足感を得にくくなります。過食の防止のために、なるべく食事に集中し、食材の味や香りを楽しむようにしましょう。

適度な運動を習慣化する

運動をすると、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌が増えるため、過度な食欲を抑える効果が期待できます。

激しいトレーニングは必要なく、ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、心地よいと感じる程度の軽い運動を生活に取り入れるだけで十分です。

まずは「一駅手前で降りて歩く」「寝る前に5分ストレッチをする」など、小さな一歩からはじめてみましょう。

運動によって気分がリフレッシュされると、ストレスによる過食を防ぐ効果も期待できます。

質のよい睡眠をとる

睡眠不足も、食欲を増大させる要因のひとつです。

睡眠時間が不足すると、食欲を増進させるホルモンである「グレリン」の分泌が増えます。

また、食欲を抑制する「レプチン」の分泌が減少するため、日中に強い空腹感を感じやすくなり、過食を招いてしまいます。

食欲に関わるホルモンのバランスを整えるためには、質のよい睡眠をとることが大切です。

就寝前のスマートフォンの使用やカフェインの摂取を控え、毎日同じ時間に寝起きすることで、自然な睡眠リズムを保ちやすくなるでしょう。

ストレスを溜め込まない

更年期は、心身の変化や環境の変化から、知らず知らずのうちにストレスを溜め込みやすい時期です。

ストレスを感じると、脳は手軽に快楽を得られる「甘いもの」や「脂っこいもの」を求めるようになります。

食欲を根本からコントロールするためには、「食べる」こと以外で心を満たし、リラックスできる方法を見つけることが大切です。

「好きな音楽を聴く」「温かいお風呂に浸かる」「趣味に没頭する」など、ストレスを解消し、心から落ち着ける時間をつくるように心がけましょう。

更年期と食欲に関するよくある質問

ここからは、更年期と食欲に関する下記の質問に回答します。

  • 40代になってから、若い頃と同じ食事制限をしても全く痩せません。なぜですか?
  • 甘いものへの欲求がどうしても抑えられません。これは意志が弱いからでしょうか?
  • サプリメントは本当に効果があるのでしょうか?依存してしまうのが心配です。
  • 運動する時間がなかなか取れません。何か良い方法はありますか?

更年期の食欲についてより詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

40代になってから、若い頃と同じ食事制限をしてもまったく痩せません。なぜですか?

それは、40代以降の体が若い頃とはまったく異なる状態になっているためです。

基礎代謝そのものが低下しているため、以前と同じように食事を減らすだけでは、体が飢餓状態だと認識してしまい、かえってエネルギー消費を抑えようとします。

さらに、エネルギー源として貴重な筋肉まで分解してしまうため、結果として基礎代謝がさらに低下し、より痩せにくく太りやすい体質になってしまうのです。

40代からのダイエットは、単にカロリーを「減らす」だけでは成功しません。

筋肉の材料となるタンパク質をしっかり摂り、血糖値を安定させるなど、体を内側から整えることが重要です。

甘いものへの欲求がどうしても抑えられません。これは意志が弱いからでしょうか?

決して意志の弱さではありません。

更年期に女性ホルモン「エストロゲン」が減少すると、食欲を抑制するブレーキが効きにくくなることがあります。また、エストロゲンの減少は自律神経の乱れも引き起こし、イライラや不安感といった精神的な不調につながります。

このストレスを解消するために、手軽に幸福感を得られる糖質(甘いもの)への欲求が高まるのは、科学的なメカニズムに基づいた自然な体の反応です。

サプリメントは本当に効果があるのでしょうか?依存してしまうのが心配です。

サプリメントは、あくまで食生活や運動習慣の改善をサポートする「補助的」な役割と考えるのがよいでしょう。

とくに、仕事の付き合いや外食などで、どうしても糖質の多い食事を避けられない場面はあります。

そのようなときに、糖質の吸収にアプローチする成分が含まれたサプリメントを活用すれば、罪悪感なく食事を楽しむサポートになるでしょう。

生活習慣の改善を基本としながら、必要であればサプリメントも上手に活用するのがおすすめです。

運動する時間がなかなか取れません。何か良い方法はありますか?

40代からの運動は、特別な時間を確保するよりも「いかに継続できるか」が重要です。

まずは、自宅で5分からはじめられるスクワットやプランクといった「貯筋」トレーニングからはじめてみましょう。また、日常生活のなかで意識的に体を動かすことも効果的です。

たとえば、一駅手前で降りて歩く、エレベーターを階段にするといった「すきま時間運動」を積み重ねるだけでも、1日の総消費カロリーは大きく変わります。完璧を目指さず、できることから少しずつはじめてみましょう。

更年期の食欲でお悩みの方にはサプリメントもおすすめ

執筆:サプリメントアドバイザー 望月みどり

日々の食事や運動に気をつけていても、「どうしても食欲が抑えられない」「甘いものの誘惑に勝てない」というときもあるでしょう。

そんなときは、糖の吸収を抑える働きが期待できるサプリメントを活用するのもひとつの方法です。

とくに、「セキレンカ」「ギムネマ」「桑の葉」「グアバ葉」といった自然由来の成分が含まれたサプリメントは、食事の前に飲むことで血糖値の急上昇を抑え、過食を防ぐ働きが期待できます。

サプリメントはあくまで食生活を補うものですが、上手に活用することで食事との付き合い方が楽になり、心の負担を軽くしてくれるでしょう。

まとめ

更年期の食欲が止まらなくなる原因には、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れ、セロトニン不足などが考えられます。

過度な食欲でお悩みの方は、栄養バランスの取れた食事や食べる順番の工夫、生活習慣の改善など、取り入れやすいものから試してみてください。

どうしても食欲が抑えられない方には、食事の工夫をしたうえで、糖の吸収を穏やかにする働きが期待できるサプリメントの活用もおすすめです。

我慢しすぎるとストレスが溜まり、かえって過食を招くこともあります。無理をせず、自分のペースで体と心のバランスを整えながら、更年期を穏やかに乗り越えていきましょう。

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