【管理栄養士監修】40代でダイエットを失敗する理由とは?正しいアプローチやよくある質問も解説

2025. 12. 23
監修:久保夢摘 プロフィールを見る >

管理栄養士
分子栄養学を基盤に「未病改善」と「根本から体質を改善するダイエット」を支援しています。

(https://yume-dietcoach.studio.site/)


「20代の頃は少し食事に気をつければすぐに痩せたのに」
「今は同じことをしても全く効果が出ない…」

もしあなたがそう感じているなら、それは身体が大きく変化しているサインです。

ダイエットには40代向きの方法もあるので、正しく理解しておきましょう。

この記事では、以下の内容について管理栄養士が解説します

この記事でわかること
  • 40代の身体に起きている3つの変化とダイエット失敗の関係
  • ダイエット失敗から抜け出す3つのアプローチ
  • 40代のダイエットの失敗に関してよくある質問

40代のダイエットを成功させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

【この記事の概要】
40代のダイエット失敗は、女性ホルモンの減少、基礎代謝の低下、消化吸収能力の変化という身体の大きな変化が主な原因です。成功のためには、タンパク質摂取と筋トレによる代謝維持、腸内環境の改善、そして「ベジファースト」などの賢い糖質コントロールといった、40代の身体の仕組みに合わせた正しいアプローチへ切り替えることが重要です。

40代の身体に起きている3つの変化とダイエット失敗の関係

監修:管理栄養士 久保夢摘

40代の身体に起きている3つの変化とダイエット失敗の関係について、以下の観点で紐解いていきます。

  1. 女性ホルモンの減少と「脂肪のつきやすさ」の変化
  2. 筋肉量の低下と「基礎代謝」の減少
  3. 消化・吸収能力の変化と「栄養不足」のリスク

それぞれぜひ参考にしてみてください。

1-1.女性ホルモンの減少と「脂肪のつきやすさ」の変化

40代に入ると、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が徐々に低下します。エストロゲンには、内臓脂肪の蓄積を抑える働きや、体脂肪をエネルギーとして使いやすくする作用があります。

しかし、その量が減ると、体は脂肪をため込みやすくなり、特にお腹まわりに脂肪がつきやすくなることがほとんどです。

これが「若い頃と同じ生活をしているのに太る」と感じる大きな要因であり、ホルモンバランスの変化こそが、40代女性のダイエットが難しくなる背景にあるといえるでしょう。

1-2.筋肉量の低下と「基礎代謝」の減少

加齢とともに筋肉量は自然に減少し、特に40代以降はそのスピードが加速します。筋肉は体を動かすだけでなく、安静時にもエネルギーを消費する重要な組織です。

そのため、筋肉量が減ると1日の消費カロリーの大部分を占める「基礎代謝」も低下し、同じ食事量でも太りやすい体へと変わっていきます。

さらに、運動不足やデスクワーク中心の生活が続くと、この傾向は顕著になります。ダイエットの成果が出にくくなるのは、単に努力不足ではなく、代謝という身体の仕組みが変化していることも理解しておきましょう

1-3.消化・吸収能力の変化と「栄養不足」のリスク

40代になると、食べたものを分解する「消化酵素」の分泌量も徐々に減少していきます。消化酵素は、炭水化物・脂質・たんぱく質を体が吸収できる形に変える重要な存在です。

その働きが弱まると、同じ食事をしても栄養を十分に吸収できず、体は「栄養不足」と判断して脂肪を蓄えようとします。

さらに、無理な食事制限を行うと消化機能がさらに低下し、代謝が落ちて太りやすい悪循環に陥ります。

健康的なダイエットには、量を減らすよりも「消化・吸収を助ける食べ方」を意識することが大切です

40代からの新常識!ダイエット失敗から抜け出す3つのアプローチ

監修:管理栄養士 久保夢摘

ダイエット失敗から抜け出す3つのアプローチとして、以下をピックアップしました。

  1. 基礎代謝をサポートする食事と運動
  2. 腸内環境を整え、栄養吸収を最適化する
  3. 「我慢」から「賢い管理」へ。新しい糖質との付き合い方

いずれも実践しやすい内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

2-1.基礎代謝をサポートする食事と運動

40代になると、若い頃に比べて基礎代謝が自然と低下し、同じ食事量でも太りやすくなります。そのため、代謝を支える「筋肉」と「栄養」の両面からのアプローチが重要です。

食事と運動ではそれぞれ、以下のポイントを意識しましょう

【食事】
  • タンパク質を毎食摂取する(具体的な食材例:肉類・魚介類・大豆製品・卵)
  • 代謝を助けるビタミン・ミネラルを意識する(緑黄色野菜、海藻類)
【運動】
  • 大きな筋肉を鍛える簡単な筋トレを継続する(スクワットなど)
  • ランニングなどの有酸素運動を1日20分行う

2-2.腸内環境を整え、栄養吸収を最適化する

どれだけ栄養バランスに気をつけても、腸が元気でなければ効果は落ちてしまいます腸内環境を整えることは、ダイエット成功の土台ともいえる大切な要素です。

発酵食品に含まれる乳酸菌や納豆菌は、腸内の善玉菌を増やし、老廃物の排出をサポートします。

また、食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻は腸の動きを促進し、栄養吸収をスムーズにする効果が期待できるのがポイントです。

厚生労働省も食物繊維の重要性を強調しており、毎日の食生活に意識的に取り入れることが、代謝の良い体づくりにつながるでしょう。

2-3.「我慢」から「賢い管理」へ。新しい糖質との付き合い方

40代のダイエットでは、極端な糖質制限よりも「バランスの取れた糖質コントロール」が重要です。20代のように糖質を完全に断つと、筋肉量の低下や栄養不足を招き、かえって代謝を落とすリスクがあります。

そこで大切なのは糖質を制限しすぎず、摂取のタイミングと量を工夫することです。

例えば、活動量の多い朝や昼に主食をしっかり摂り、夜は控えめにすることで、エネルギーを効率よく使えます

また、栄養バランスを補うために、糖や脂質の代謝を助ける成分を含むサプリメントを上手に取り入れるのも一つの方法です。

無理のない「賢い管理」で、リバウンド知らずの体を目指しましょう。

40代のダイエットの失敗に関してよくある質問5選

40代のダイエットの失敗に関してよくある質問として、以下が主に挙げられます。

  1. 食事を楽しみながら、糖質をコントロールする具体的な方法はありますか?
  2. 40代向けのサプリメントは、どのような基準で選べば良いですか?
  3. プロテインを飲んだ方が良いのでしょうか?また、サプリメントとの違いは何ですか?
  4. 40代のダイエットでは、食事と運動のどちらを優先すべきですか?

多くの方が悩みやすい部分なので、ぜひチェックしてみてください。

3-1. 食事を楽しみながら、糖質をコントロールする具体的な方法はありますか?

40代のダイエットで大切なのは、無理をせず「続けられる食事」を実践することです。

例えば、食事の最初に野菜を食べる「ベジファースト」を意識することで、血糖値の急上昇を防ぎ、自然と糖質の摂りすぎを抑えられます。

また、主食を玄米や全粒粉パンなど、血糖値の急激な上昇を抑える低GI食品に変えるのも効果的です。

どうしても甘いものや炭水化物がやめられない場合は、糖質の吸収を穏やかにするサプリメントを活用するのも一つの方法といえます。

3-2.40代向けのサプリメントは、どのような基準で選べば良いですか?

40代の体は、代謝の低下やホルモンバランスの変化により、若い頃と同じ方法では結果が出にくくなります

そのため、サプリメントを選ぶ際は「代謝をサポートする成分」や「栄養の偏りを補える成分」が含まれているかをチェックすることが大切です。

また、信頼できる国内工場で製造されているか、安全性の確認が取れているかも重要な基準です。

自分の体調や目的に合ったサプリメントを賢く選ぶことで、ダイエットだけでなく健康維持にも役立ちます。

3-3.プロテインを飲んだ方が良いのでしょうか?また、サプリメントとの違いは何ですか?

食事だけで十分なタンパク質を摂るのが難しい場合、プロテインは非常に有効です。

プロテインは「栄養補助食品」として、筋肉や代謝を維持するための栄養を補う役割を持ちます。

一方で、糖質制限サプリメントは、食事に含まれる糖質の吸収を抑えるなど、特定の目的に特化しています。

プロテインは「栄養を補う」、サプリメントは「代謝や吸収をサポートする」と考えると分かりやすいでしょう。

目的に応じて上手に使い分けることが、40代ダイエットを成功へ導くポイントです。

3-4.40代のダイエットは、食事と運動のどちらを優先すべきですか?

理想は両方をバランスよく行うことですが、もし優先順位をつけるなら「食事の見直し」から始めることを強くおすすめします

なぜなら、40代は加齢により基礎代謝が低下しているため、運動だけで消費カロリーを増やすのは非常に効率が悪くなってしまうからです。

まずは日々の生活の中で、以下のように無理なくできることから始めましょう。

3-4-1.食事の工夫

「ベジファースト」と「カーボラスト」を徹底する:食事の最初に野菜やきのこ類を食べ、ご飯やパンなどの炭水化物(カーボ)を最後に食べるようにしましょう

この順番を守るだけで、糖の吸収が穏やかになり、太る原因となる血糖値の急上昇を防ぐ助けになります

参考: 体にやさしい、ベジファースト・カーボラスト-公益財団法人宮崎県健康づくり協会​​

3-4-2.運動の工夫

特別な運動時間を設けなくても、エレベーターを階段に変える、一駅手前で降りて歩く、といった少しの工夫で消費カロリーは増やせます

歯磨きをしながらかかとを上げ下げする、テレビを見ながら簡単なスクワットをするなど、日常生活のすきま時間を使った小さな運動の積み重ねが、40代のダイエットでは大きな力になります

以下の表でおすすめの運動をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

ながら運動 メリット やり方
スクワット
  • 下半身の大きな筋肉を鍛え、基礎代謝アップにつながる
  • 特別な道具不要で手軽に実践可能
  1. 足を肩幅に開いて立つ
  2. つま先はやや外向きにする
  3. 椅子に座るように、お尻を後ろに突き出すイメージでゆっくり腰を下ろす
  4. 太ももが床と平行になるくらいまで下げ、膝がつま先より前に出ないように注意
  5. ゆっくりと元の姿勢に戻り、10回×3セットを目安に行う
かかと上げ下げ
  • ふくらはぎの筋肉を使うので、血行促進効果が期待できる
  • 足首の引き締めにも効果あり
  1. 壁などに手をついてバランスを取る
  2. ゆっくりかかとを上げてつま先立ちになり、ふくらはぎを意識する
  3. ゆっくりかかとを下ろす
  4. 倒れないように注意しながら、20回×2セットを目安に行う
片足立ち
  • 体幹を鍛え、バランス感覚が向上
  • 転倒予防にも効果的
  1. 片足を少しだけ床から浮かせ、そのままキープ
  2. 30秒〜1分を目安にキープし、反対の足も同様に行う
  3. 不安定な場合は、壁やシンクに軽く手をついても問題ない

40代でダイエットを成功させるためにも糖質カットサプリメントもおすすめ!

執筆:サプリメントアドバイザー 望月みどり

糖質をとり過ぎると、余った糖は中性脂肪として体内に蓄えられます。

そこで、糖質カットのサプリメントを上手に活用すれば、体内に糖を蓄えないようにして「ぽっこりお腹」を予防しやすくなるでしょう

食べ物に含まれる糖質の多くは多糖類や二糖類で、いくつもの糖がつながった形をしています。

これらの糖質は、そのままの状態では消化管から吸収できないため、糖を分解する酵素(α-グルコシダーゼ)のはたらきで、一つ一つに分解され単糖になる仕組みです。

単糖になった糖は、グルコーストランスポーター(糖の輸送体)を通って小腸から血液中に取り込まれます。

つまり、糖を分解する酵素(α-グルコシターゼ)のはたらきを抑えると、体内に吸収される糖質の量を減らすことが可能です。

糖質の吸収を調整するサプリメントは、食事に含まれた糖質の分解を阻害することで体内への吸収を抑え、糖質が脂肪になってお腹に蓄積するのを防ぎます。

サプリメントを選ぶ際は、食事で摂った糖質の吸収を穏やかにする以下の天然由来成分が複合的に配合されているものを選びましょう

カテゴリ 成分
糖質の分解を阻害して体内への吸収を抑える成分
  • セキレンカ
  • 桑葉
  • グアバ
  • サラシア
糖の吸収を阻害する成分
  • ギムネマ
脂肪を燃焼する成分
  • ガルシニア
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2

まとめ

40代ではホルモン分泌や代謝、消化機能などに変化が起き、それがダイエットの失敗につながります。

20代のころとは異なるため、筋肉量の低下と基礎代謝の減少、消化・吸収能力の低下なども考慮しましょう

そのうえで、基礎代謝をサポートする食事と運動、腸内環境の改善、糖質のコントロールなど40代に合ったダイエットを行うことが重要です。

また、ベジファーストや低GI食品の活用で、血糖値の上昇を抑える、糖質カットのサプリメントを活用することもおすすめとされています。

糖質カットサプリメントの活用により、糖質の分解を抑え、吸収を減らすことで中性脂肪の蓄積を防ぎやすくなります。

基本的な対策はもちろん、サプリメントも併用して効率的なダイエットを行いましょう。

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