【医師監修】肌の若返りを叶える!老化の原因と美肌を保つためのケア法6選

2025. 08. 21
監修:師井美樹 プロフィールを見る >

皮膚科医
医療法人スリーエム天神美容皮膚科 師井美樹クリニック 院長
美容医療に携わって16年、1人1人のお悩みをしっかり伺い、その方に合った治療法をご提案。メディアへの出演、執筆も行う。

(https://www.tenjin-skincareclinic.com/about/message/)


「最近、肌にハリやツヤがなくなってきた気がする」
「鏡を見るたびに、シミやくすみが気になる」

このようなお悩みをかかえていないでしょうか?

肌の老化は加齢だけでなく、日々の生活習慣やストレス、食事、紫外線などさまざまな要因で進行します。

「老化には逆らえない」とお悩みの方もいるかもしれませんが、肌老化の原因を正しく理解して適切なケアを行えば、肌の若返りも十分に目指せます。

この記事では、肌の若返りに関する以下の内容について詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 肌が老化する原因
  • 肌の若返りをサポートするセルフケア
  • 肌の若返りと腸内環境

肌の変化に不安を感じている方や、年齢にとらわれない若々しい肌を保ちたい方は、ぜひチェックしてみてください。

肌が老化する原因とは

年齢とともにあらわれる肌の変化には、さまざまな要因が関係しています。ここでは、とくに影響が大きいとされる3つの代表的な原因について紹介します。

  • 乾燥や紫外線によるダメージ
  • 加齢による女性ホルモンの減少
  • 加齢による糖化

それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

1-1. 乾燥や紫外線によるダメージ

肌の乾燥は、バリア機能を低下させる大きな要因です。

バリアが弱まると、外部刺激に敏感になりやすく、肌の水分が失われてハリや弾力がなくなっていきます。その結果、シワやたるみなどの肌老化が目立ちやすくなるのです。

さらに、紫外線による肌のダメージは、肌を老化させる最大の外的要因です

  • UV-A:肌の真皮層にまで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊してハリ・弾力を低下させる
  • UV-B:表皮に作用し、シミやそばかすの原因となる

紫外線は晴れの日だけでなく、曇りの日や冬でも地表に届いています。季節や天気に関係なく、毎日の紫外線対策を習慣化することが、若々しい肌を保つためのカギです。

1-2. 加齢による女性ホルモンの減少

とくに40代以降の女性に見られる肌の変化には、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌量の低下が大きく関わっています

エストロゲンには、コラーゲンの産生を促し、肌にハリや潤いを与える働きがあります。また、水分保持機能をサポートすることで肌の乾燥を防ぎ、やわらかい質感を保つ役割も担っています。

そのため、閉経に向かう時期になると、エストロゲンの分泌量が急激に減り、シワやたるみ、乾燥などが目立ちやすくなるのです。

参考:NIH

1-3. 加齢による糖化

「糖化」とは、血中に余分に存在する糖が体内のたんぱく質や脂質と結びつき、「AGEs(最終糖化産物)」という老化物質をつくり出す反応です。

AGEsが肌に蓄積すると、コラーゲンやエラスチンが硬化し、弾力が失われてシワやたるみを引き起こすほか、肌に黄ぐすみがあらわれて老けた印象を与えてしまいます。

糖化は加齢によって自然に進行しますが、甘いものや炭水化物の過剰摂取、睡眠不足、運動不足などの生活習慣によっても加速されます。

参考:NIH

肌の若返りをサポートするスキンケア

ここでは、若々しい印象を保つために欠かせない基本のスキンケアと、年齢肌におすすめの成分をご紹介します。

2-1. 基本のケアは洗浄と保湿

肌の土台を整えるには、やさしい洗顔と十分な保湿が基本です。洗顔の際は、泡立てた洗顔料を肌の上で転がすようにやさしく洗い、すすぎ残しがないようにしっかり流しましょう。

保湿の工程では、化粧水と乳液で水分と油分のバランスを整えることが大切です。乾燥が気になる部分には、クリームを重ねて潤いをキープしましょう。

なかでも、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれたスキンケアアイテムの使用がおすすめです。

2-2. エイジングケアにおすすめの成分

年齢に応じた肌のケアには、肌に働きかける成分選びも重要です。肌のエイジングに対して効果的な成分には、主に次のようなものがあります。

エイジングケアにおすすめの成分の例
  • ビタミンC誘導体:抗酸化作用があり、シミや毛穴、シワやたるみのケアにも効果的
  • レチノール:コラーゲンやエラスチンの生成を促し、シワやたるみのケアに役立つ
  • アスタキサンチン:抗酸化作用があり、紫外線によるダメージから肌を守る
  • ナイアシンアミド:メラニンの生成を抑え、シミ予防、バリア機能の改善に役立つ
  • ローヤルゼリー:肌の老化を抑制、肌のターンオーバーを促進
  • プラセンタ:皮膚細胞の活性化、修復、再生を促進

商品を選ぶ際は、裏面の成分表示を確認し、肌状態に合わせてこれらの成分が配合されたアイテムを取り入れるとよいでしょう。

肌の若返りが期待できる美容医療

「セルフケアだけでは追いつかない」「もっと即効性のある方法で若返りを実感したいい」と感じる場合は、美容医療を活用する方法もあります。

肌のエイジングケアに役立つ美容医療の例
  • シミ取りレーザー:メラニンを破壊し、色素沈着を改善
  • ボトックス注射:表情ジワの改善や、ハリ感のアップ
  • 医療HIFU(ハイフ):超音波によって肌の深部に働きかけ、リフトアップやたるみ改善に効果を発揮

ただし、これらの施術には、肌への刺激やダウンタイムといったリスクもあります。美容医療を受ける際は、必ず信頼できるクリニックでカウンセリングを受け、ご自身の肌状態に合った施術を選ぶようにしましょう。

肌の若返りをサポートするセルフケア6選

美しく若々しい肌を保つためには、日々の習慣の積み重ねが重要です。ここでは、自宅で取り入れやすい6つのセルフケア方法をご紹介します。

4-1. 食べ物の工夫

肌の若返りには、栄養バランスの整った食事が重要です。

たとえば、たんぱく質はコラーゲンのもとになり、ビタミンAやビタミンC、ビタミンEは抗酸化作用によって肌細胞の老化を防ぎます。鉄分や亜鉛、マグネシウムといったミネラルは肌細胞の分裂や代謝に重要な働きをし、肌の再生に不可欠です。

糖分の多いお菓子や清涼飲料水は、肌の黄ぐすみやたるみの原因となる「糖化」を進行させるため、摂りすぎには注意しましょう。

また、朝起きたらコップ1杯の水を飲む習慣をつけると、代謝が促されて肌のターンオーバーも整いやすくなります。

4-2. 紫外線対策をする

肌老化の原因の約8割が、紫外線による「光老化」だといわれています。

日焼け止めは、朝だけでなく日中にも塗り直すことが効果を高めるポイントです。外出しない日でも、窓から入る紫外線を防ぐために日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。

4-3. 湯舟につかる

入浴時は、シャワーだけでなく湯舟に浸かることで血行が促進され、代謝が活性化します。これにより肌のターンオーバーが整い、古い角質がスムーズに剥がれ落ちて新しい肌が育ちやすくなります。

お風呂の温度は、熱すぎると必要な皮脂まで落ちて乾燥につながるため、38~40℃程度のぬるめがおすすめです。入浴後の肌は乾燥しやすいので、化粧水や乳液を重ねてしっかり保湿しましょう。

4-4. 質のよい睡眠をとる

肌の再生は主に睡眠中に行われるため、睡眠の質は肌コンディションに直結します。質のよい睡眠を取るためにも、寝る1時間前には照明を暗くし、スマホやテレビの使用を控えましょう。

さらに、朝起きたらすぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びることも効果的です。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、夜になるとスムーズに眠気が訪れやすくなります。

肌のコンディションを維持するためにも、規則正しい生活リズムを心がけましょう。

4-5. 運動習慣をつける

軽めの有酸素運動をすると、全身の血行がよくなり、体の隅々まで栄養と酸素が届きやすくなります。

激しい運動をする必要はなく、運動が苦手な方は、1日3分程度のストレッチやラジオ体操、ヨガ、ウォーキングなどでもOKです。「気持ちいい」と感じる範囲で、毎日少しずつ続けてみましょう。

4-6. サプリメントを活用する

食事だけでは補いきれない栄養素は、サプリメントで効率よく補給するのもひとつの方法です。

ビタミンCやビタミンE、鉄分、亜鉛、コラーゲンなど、肌に必要な成分をバランスよく含んだ複合型サプリメントを選ぶと、より美肌をサポートする効果が期待できます。

ただし、サプリメントはあくまでも補助的なものです。基本的には食事から栄養をとることを優先し、足りない部分を補う意識で取り入れましょう

肌の若返りと腸内環境

肌の美しさを保つためには、スキンケアや美容医療だけでなく、腸内環境にも目を向けることが重要です

肌は内臓の鏡と言われるほど、腸と肌は密接につながっており、腸内環境が乱れていると、肌トラブルや肌老化の原因になるためです。

5-1. 腸内環境の乱れは肌老化を加速させる

腸内環境が悪化すると、便秘や腸の働きの低下によって、老廃物や有害物質が体内に溜まります。これらが血液を通じて全身に巡ると、肌のくすみや吹き出物、炎症などが生じやすくなるのです。

また、腸内環境が乱れると栄養が全身に行き渡りにくくなり、古い角質が肌に残ってシミやごわつき、くすみといった老化サインが目立ちやすくなります。

腸内環境の悪化は、肌老化を内側から進行させる原因になるため、若々しい肌づくりのためには腸活を意識することが重要です。

5-2. 腸内環境を整えて肌荒れを改善する方法

肌の健康を保つためには、スキンケアだけでなく、次のような腸内環境を整えるための工夫も大切です。

  • ストレスをためない
  • 軽い運動を習慣化する
  • 質のよい睡眠をとる 
  • 水溶性食物繊維・発酵食品を取り入れる など

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、ストレスや睡眠不足などで腸の働きが乱れると、便秘や老廃物が蓄積し、肌荒れやくすみといったトラブルにつながります。

とくにストレスは自律神経のバランスを崩し、腸内フローラに悪影響を与えるため、日頃から意識的にリラックスできる時間をつくることが大切です。

また、適度な運動や質のよい睡眠も、腸の働きを整えるうえで重要です。

さらに、水溶性食物繊維を多く含む海藻類やネバネバした食品、発酵食品や酵素を含む食品を摂ることで、善玉菌が増えて腸内のバランスが保たれ、肌のターンオーバーが整いやすくなります。
(*発酵食品は腸内に酵母などカビの種類が多くなっている人には注意が必要です)

美肌づくりには、外側からのケアと同じくらい、内側からのアプローチも重要なのです

若々しい肌のサポートには複合成分を配合したサプリメントがおすすめ

若々しい肌を目指すなら、複合成分を配合したサプリメントを取り入れるのが効果的です

肌の老化には、紫外線や加齢だけでなく、女性ホルモンの変化、ストレス、腸内環境の乱れなど、多くの原因が関係しています。そのため、ひとつの成分に偏ったサプリメントではケアが不十分になりがちです。

複合成分を配合するサプリメントなら、複数の肌悩みにまとめてアプローチでき、効率よく美肌をサポートできます。

代表的な美容成分としては、コラーゲンやローヤルゼリー、ビタミンC、プラセンタなどがあり、それぞれ次のような作用があります。

  • コラーゲン:肌のハリや弾力を保つ
  • ローヤルゼリー:肌の老化を抑制する
  • ビタミンC:メラニンの生成を抑える
  • プラセンタ:皮膚細胞を活性化する

加えて、東洋医学の考えに基づいたサプリメントであれば、体の内側から自然な力を引き出し、肌本来の美しさを保つのに効果的です。

サプリメントを選ぶ際、安さや話題性だけで判断するのは危険です。毎日口にするものだからこそ、摂取量や注意点などの情報が明記されているかを確認し、信頼できる商品を選ぶようにしましょう。

まとめ

年齢を重ねるにつれてあらわれる肌の変化には、女性ホルモンの減少や紫外線、乾燥、腸内環境の乱れなど、さまざまな要因が複雑に関係しています

しかし、肌老化は「防げないもの」ではありません。正しい知識とケアを重ねることで、肌のハリや透明感を取り戻し、若々しい印象を保つことは十分に可能です。

また、スキンケアだけでなく、食生活や睡眠、運動などの小さな習慣が将来の美肌づくりにつながります。年齢にとらわれない美しい肌を育てていくために、今日からできることを少しずつ取り入れていきましょう。

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