「肌の悩みの原因が知りたい!私の肌はどうしてこんなにトラブルが多いの?」
「いろいろ気を遣っているのに肌の劣化が止まらない。一体何が原因なんだろう…」
年代を問わず、多くの女性が日常的に気にしているのはお顔、特に肌の状態ではないでしょうか。
スキンケアや食事など、それなりに気を使っているのに肌の調子に満足できないという声をよく耳にします。
実際、プーラヴィータが全国30歳以上69歳以下の女性339名に実施した意識調査でも、数年前と比べて肌の変化(衰え)を感じている女性は、全体の9割近くにのぼっていました。
結論からいうと、これは肌悩みの原因に沿ったケアができていないことの表れといえます。
肌悩みの原因は、実際には要因が1つであるわけではなく、以下のように多くのことが複雑に関係しています。
肌の悩みの主な原因 |
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どれもが肌の悩みにつながってしまう要因ですし、中には同時多発的に発生しているケースもあります。
あなたの肌を悩ませている原因はこの中のどれか、きちんと把握することが重要です。
なんとなく「こういうことがよくない」と知っていても、原因に合った対処をしなければ、肌は生まれ変わりません。
そこで、この記事では、あなたの肌悩みの本当の原因を突き止めるためのチェックリストと、原因それぞれに沿った対処法をわかりやすく解説しています。
記事を読めば、あなたの肌の改善のために、今日から始められる実践的な方法が把握できるでしょう。
もういろいろ試したからと肌の変化を諦めかけていた方にも、希望を持っていただける内容ですので、ぜひ最後まで目を通していただけたらと思います。
目次
あなただけじゃない!女性が抱えている肌の悩み実態調査

もしあなたが、
「肌のことでこんなに悩んでいるのは、私だけ?」
と思っているとしたら、それは大きな勘違いです。
プーラヴィータが全国30歳以上69歳以下の女性339名に実施した意識調査の結果で、以下の3つのポイントが明らかになりました。
1. | 肌の衰えを感じているのは9割近く。その衰えは30代後半からはじまった |
2. | シミ、たるみ、ほうれい線が、衰えを感じる3大現象(変化) |
3. | もしも願いが叶うなら、取り戻したい肌一番は「たるみのないハリのある肌」 |
出典: | PURA VIDA|【女性の肌に関する調査】約半数が「肌の大きな変化」を実感!肌老化のサインと対策とは? |
【原因別】肌のハリを取り戻す方法を専門家が解説。原因を探るセルフチェック付 >>
このように、30代以上の女性のほとんどが、肌の変化や衰えに日々悩んでいるのです。
ただし、シミやたるみ、ほうれい線など「悩み」は似ていても、それが引き起こされている「原因」は人によって異なります。そして原因によって、とるべき対処法も変わってきます。
なぜ悩みが同じでも原因が人によって異なるのかを理解するために、次章では女性の肌悩みの原因について解説していきます。
女性の肌の悩みの原因は様々なことが複雑に絡み合っている

肌悩みの原因は、実際には要因が1つであるわけではなく、以下のように多くのことが複雑に関係しています。
この要因をそれぞれ理解することで、自分の肌悩みに本当に効果的なケアは何か、見極めやすくなるはずです。
肌の悩みの主な原因 |
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「何か対応すべき1つを見つければ良いのでは?」という認識をされている場合は要注意です。この章を読んでいただき、主な原因を網羅的に把握してください。
2-1. 「紫外線の影響」で肌悩みが起きる仕組み
紫外線は、波長によって、UV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類され、中でもUVA、UVBが私たちの肌に悪影響を与えます。
- UV-Aは肌の奥深くまで届き「シワ」や「たるみ」を引き起こす
- UV-Bは肌の表面に影響し「日焼け」や「シミ」を引き起こす
※UV-Cは地球を覆うオゾン層で吸収されるため、地表に到達しません。

それぞれの紫外線が肌にどう影響するのか、詳しく見ていきましょう。
2-1-1. UV-Aは肌の奥深くまで届き「シワ」や「たるみ」を引き起こす
UV-Aは「生活紫外線」とも呼ばれ、波長が長いため、曇りの日でも減ることなく降り注いでいる紫外線です。
窓ガラスを通り抜ける性質があるため、室内にいても知らないうちに浴び続け、時間をかけてシワやたるみを引き起こします。
たとえば、太陽光が差し込む部屋で「外じゃないから」と思って長時間過ごしたり、曇りの日に「今日は日焼け止め要らないな」と、すっぴんで外出したりしていないでしょうか?
実際、UV-Aはすぐに肌に目立った変化を与えるわけではありません。
しかし、ダメージは少しずつ蓄積し、じわじわと肌の奥深くに悪影響を及ぼします。
肌は「表皮(ひょうひ)」と「真皮(しんぴ)」の二層で構成されていますが、波長の長いUV-Aは時間をかけて真皮にまで到達します。そして、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力やハリを保つ成分にダメージを与え、徐々にシワやたるみなどの「光老化」を発症させるのです。
※光老化:太陽光によって引き起こされる肌の老化現象のこと
UV-Aの影響を考えれば、曇りの日でも、家の中でも、紫外線対策は欠かせません。「日差しが強い日だけ気をつければいい」という思い込みは、肌トラブルの大きな原因につながります。
2-1-2. UV-Bは肌の表面に影響し「日焼け」や「シミ」を引き起こす
一方、「レジャー紫外線」と呼ばれるUV-Bは、UV-Aと比較して波長が短く、表皮(肌の表面)に強く作用する紫外線です。
アウトドアでのスポーツやレジャーなど、急激な日焼けの主な原因となり、シミやそばかすを引き起こします。
UV-Bはエネルギーが強く、浴びるとすぐに肌が赤くなったり、炎症を起こしたりします。屋外に長時間いて肌がヒリヒリしたり、水ぶくれができたりするのは、このUV-Bの影響です。
さらにUV-Bは、肌表面の細胞にダメージを与えるだけでなく、メラノサイトを刺激し、メラニンの生成を促します。
メラノサイトとメラニン |
メラノサイトとは、表皮に存在するメラニン色素を生成する細胞のことです。
メラニンは紫外線から肌細胞を守る働きを持っていますが、過剰に生成されると、肌のターンオーバー(生まれ変わり)で排出しきれずに肌に残ってしまいます。
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UV-Bによって、肌の表面が刺激を受けた結果が、つらい肌悩みのひきがねとなるのです。
参照: | J-Stage|力学的視点から見た肌の老化とシワの関係 |
2-2. 「間違ったスキンケア」で肌悩みが起きる仕組み
間違ったスキンケアを続けてしまうことも、肌悩みを引き起こすことにつながることがあります。具体的には以下のように説明できます。
- 皮脂・水分の過剰な除去
洗浄力の強い洗顔料やクレンジング、ゴシゴシとこする洗顔は、肌に必要な皮脂や水分を奪い、乾燥を引き起こします。
乾燥が進むと、肌のバリア機能が低下し、外部刺激や紫外線、花粉などに敏感になりやすくなります。
- バリア機能の低下
バリア機能が弱まると、肌内部の水分が逃げやすくなり、さらに乾燥や炎症が進行します。これにより、赤み、ヒリつき、かゆみ、ニキビ、敏感肌などが現れやすくなります。
- ターンオーバーの乱れ
過度なピーリングやゴマージュ、強い摩擦を加えるスキンケアは、必要な角質まで剥がしてしまい、ターンオーバー(新陳代謝)のサイクルが乱れます。
ターンオーバーが乱れると、古い角質が残りやすくなり、くすみやザラつき、ニキビなどの肌トラブルが起こります。
- 刺激による炎症や色素沈着
誤ったスキンケアによる物理的・化学的刺激は、肌に炎症を起こしやすくします。炎症が続くと、色素沈着(シミや茶色い痕)が残りやすくなります。
間違ったスキンケアは、皮脂や水分の過剰な除去、バリア機能の低下、ターンオーバーの乱れ、炎症や色素沈着などを引き起こし、乾燥、敏感肌、ニキビ、くすみ、シミなどさまざまな肌悩みの原因となります。
適切なスキンケアを心がけることで、これらのトラブルを防ぐことができます。
2-3. 「加齢による基礎代謝の低下」で肌悩みが起きる仕組み
加齢による基礎代謝の低下も肌悩みにつながっていくことがあります。主として以下の流れです。
- 筋肉量・臓器活動の低下による基礎代謝の減少
加齢とともに筋肉量や臓器の活動が低下し、基礎代謝量も減少します。基礎代謝が低下すると、体全体のエネルギー消費量が減り、細胞の新陳代謝(ターンオーバー)や修復機能も弱まります。
- ターンオーバー(新陳代謝)の乱れ
基礎代謝が下がると、肌のターンオーバー(古い角質が剥がれ、新しい細胞が生まれるサイクル)が遅くなりやすくなります。これは先に「2-2-1. バリア機能の低下の要因1|ターンオーバーの乱れ」にて述べた通りです。ターンオーバーが遅れると、古い角質やメラニンが皮膚表面に残りやすくなり、シミやくすみ、ニキビ跡などが目立ちやすくなります。
- 栄養供給・老廃物排出の低下
基礎代謝の低下は、血流やリンパ液の流れも悪化させる要因となり、肌細胞への栄養供給や老廃物の排出が滞りやすくなります。その結果、肌のハリ・弾力が失われ、しわやたるみ、乾燥、敏感肌などの肌悩みが増加します。
- コラーゲン・エラスチンなど肌成分の減少
加齢によるホルモンバランスの変化や、血流の低下によって、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの肌を支える成分の生成が減ります。これにより、肌の弾力や潤いが失われ、たるみやシワが進行します。
【医師監修】50代の顔のたるみを改善したい!顔のたるみの原因と対策について専門家が解説 >>
加齢によって基礎代謝が下がってしまうことはやむを得ないこともありますが、放置すると肌の悩みはより深くなっていきます。
対策することで肌の悩みを今よりも軽くすることにはつながるので、「加齢による基礎代謝の低下」原因として捉えていくべきでしょう。
2-4. 「ストレス、不眠」で肌悩みが起きる仕組み
ストレスや不眠も、肌悩みを引き起こすことにつながることがあります。具体的には以下のように説明できます。
2-4-1.ストレスによる肌悩みの仕組み
ストレスが肌悩みにつながるケースは、以下の3つです。
- 自律神経の乱れ
ストレスを受けると交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れます。これにより血管が収縮し、血流が悪化します。その結果、肌への栄養供給や老廃物の排出が滞り、ターンオーバー(肌の新陳代謝)やバリア機能が低下します。
- ホルモンバランスの変化
ストレスは男性ホルモンの分泌を増加させ、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりを引き起こします。これがニキビや肌荒れの原因となります。
- コルチゾールの増加
ストレスでまず増えるのはコルチゾール。その影響で肌バリアが低下し、皮脂分泌が増加します。その結果、肌の炎症や老化の促進に繋がります。
- 免疫機能の低下
ストレスが続くと免疫機能が低下し、肌のトラブル(ニキビ、吹き出物、赤み、かゆみなど)が起こりやすくなります。
2-4-2.不眠による肌悩みの仕組み
- 成長ホルモンの分泌低下
睡眠中、特に就寝後3~4時間に成長ホルモンが多く分泌され、肌のターンオーバーを促進します。また、コラーゲン生成促進、ダメージの修復もあります。睡眠不足や不眠症ではこの成長ホルモンの分泌が減り、ターンオーバーが遅れ、老廃物や古い角質が溜まりやすくなります。
- ストレスホルモンの増加
睡眠不足はストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を増やし、肌の炎症や敏感肌、乾燥を引き起こします。
- 自律神経の乱れとバリア機能低下
不眠や寝不足も自律神経の乱れを招き、肌のバリア機能を低下させます。その結果、外部刺激に弱くなり、乾燥や敏感肌、くすみ、クマ、むくみなどが現れやすくなります。
ストレスや不眠は、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの変化、免疫機能の低下、ターンオーバーの遅れ、バリア機能の低下などを介して、肌荒れ、乾燥、ニキビ、くすみ、クマなどの肌悩みを引き起こします。
2-5. 「腸内環境の乱れ」で肌悩みが起きる仕組み
腸内環境の乱れも、肌悩みを引き起こすことにつながることがあります。具体的には以下のように説明できます。
- 有害物質の発生と全身への影響
腸内環境が乱れると、悪玉菌が優勢になり、アンモニアやインドール、スカトールなどの有害物質が腸内で増加します。
これらの有害物質は腸管から吸収され、血液を通じて全身に運ばれます。
体は有害物質を体外へ排出しようとし、皮膚もその役割を担うため、有害物質が汗や皮脂とともに毛穴から排出され、肌荒れや炎症を引き起こすことがあります。
- 免疫機能やバリア機能の低下
腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスが崩れると、腸管のバリア機能が低下し、有害な細菌や物質が体内に侵入しやすくなります。
これによって免疫システムが活性化され、全身性の炎症や免疫異常が起こり、皮膚の炎症やバリア機能の低下につながります。
肌の保湿力やバリア機能が弱まると、乾燥、敏感肌、ニキビ、くすみ、ザラつきなどさまざまな肌悩みが現れやすくなります。
- ターンオーバーの乱れ
腸内環境の悪化は、肌のターンオーバー(新陳代謝)を乱す要因にもなります。
ターンオーバーが遅れると、古い角質が肌表面に残りやすくなり、くすみやザラつき、ニキビなどのトラブルが起こりやすくなります。
腸内環境が乱れると、悪玉菌が増えて有害物質が発生し、それが全身に回って肌にも悪影響を及ぼします。
また、腸管のバリア機能や免疫機能が低下し、肌の炎症やバリア機能の低下、ターンオーバーの乱れなどを引き起こし、結果としてニキビ、乾燥、くすみ、敏感肌などの肌悩みが現れやすくなります。
2-6.「バリア機能の低下」で肌悩みが起きる仕組み
バリア機能とは、皮膚表面の角質層に備わっている肌の保護的役割を持った機能のことで、外部の刺激や異物の侵入を防ぎ、内部の水分を逃さない働きをします。
バリア機能が次のような原因によって損なわれると、肌荒れなどの症状が現れやすくなります。
- バリア機能の低下の原因1|ターンオーバーの乱れ
- バリア機能の低下の原因2|乾燥による潤い不足
各々の仕組みをくわしくみていきましょう。
2-6-1. バリア機能の低下の要因1|ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーとは、肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる仕組みのことで、このサイクルの乱れが、バリア機能低下の大きな原因になります。
肌の新陳代謝ともいうべきターンオーバーが正常に機能しないと、未成熟な角質細胞が肌表面に現れるようになります。

未成熟な角質細胞は、水分を保持する力が弱く、外部からの刺激を防ぐ力も不十分です。
そのため、角質層の正常な働き=「バリア機能」がうまく機能しなくなってしまいます。
結果、肌は乾燥し、紫外線やホコリ、摩擦といった外的刺激にも敏感になって、肌荒れ、かゆみ、くすみなど、さまざまな肌トラブルが引き起こされるのです。
ターンオーバーの乱れは、主にホルモンバランスや生活習慣の乱れによって引き起こされます。
ターンオーバーの乱れが起きる主な原因 | |
ホルモンバランスの乱れ | 更年期、加齢、生理不順、ストレス など |
生活習慣の乱れ | 睡眠不足、偏った食生活、運動不足、過度なダイエット など |
このように、ホルモンバランスや生活習慣の乱れと一口にいっても、さまざまな要因が絡んでいます。
ターンオーバーを整えるには、自分の生活の中に肌トラブルの原因が潜んでいないかを見直し、ひとつずつ改善していくことが重要です。
参照: | J-Stage|生活環境の変化と敏感肌|日本香粧品学会誌 Vol. 45, No. 2, pp. 97–105 (2021) |
【医師監修】肌のハリを取り戻すサプリの選び方。ハリの原因とサプリの対策について解説 >>
2-6-2. バリア機能の低下の要因2|乾燥による潤い不足
乾燥による潤い不足もバリア機能の低下を招き、結果的に肌荒れ、シワ、たるみなど、様々な肌トラブルの原因になります。
先述のように、バリア機能は角質層に備わっていて、外部の刺激や異物の侵入を防ぎ、内部の水分を逃さないという、肌の保護的な役割を担っています。
ところが、その「内部の水分」自体が乾燥で不足してしまうと、バリア機能がうまく働かなくなり、肌がカサつきやすくなってしまうのです。
その結果、紫外線やホコリ、花粉、摩擦といったわずかな刺激にも過敏に反応し、赤みやかゆみ、肌荒れなどを発症しやすくなります。

また、乾燥によって角質層が乱れると肌のキメが粗くなり、メイクのりが悪くなったり、くすみを感じたりといった、肌悩みにもつながってしまいます。
乾燥の原因はさまざまですが、
- 主に空気の乾燥
- 洗顔のしすぎ
- 加齢や生活習慣の乱れ などが挙げられます。
潤い不足を解消するためには、「乾燥させない工夫」を生活に取り入れながら、バリア機能をしっかり支えるスキンケアを意識することが大切です。
参照: | J-Stage|ポピュラーサイエンス|皮膚角層の構造解析|日本メナード化粧品株式会社 |
2-7. 「女性ホルモンの低下」で肌悩みが起きる仕組み
女性ホルモン、特に「エストロゲン」の減少が肌悩みを引き起こすことにつながることがあります。具体的には以下のように説明できます。
- 肌の水分保持力・弾力の低下
エストロゲンは肌のコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進し、水分を保持する働きがあります。このホルモンが減少すると、肌の水分保持力や弾力が低下し、乾燥やハリ・ツヤの減少、シワ、たるみが現れやすくなります。
- バリア機能の低下
エストロゲンは皮脂の分泌や角質層の維持にも関与しています。そのため、エストロゲンが減ると皮脂膜やターンオーバーが遅くなり、角質層は厚くなります。そこで、外部刺激から肌を守るバリア機能が弱まります。その結果、乾燥、かゆみ、敏感肌、肌荒れなどが起こりやすくなります。
- ターンオーバーの乱れ
エストロゲンは肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促す役割も担っています。ホルモンが減少するとターンオーバーが乱れ、古い角質が肌表面に残りやすくなり、くすみやザラつき、シミなども目立ちやすくなります。
- 色素沈着・シミの発生
女性ホルモンの乱れは、シミの一種である「肝斑」の原因にもなります。また、バリア機能の低下やターンオーバーの乱れによって、紫外線やストレスによる色素沈着も起こりやすくなります。
女性ホルモン(エストロゲン)の低下は、肌の水分・弾力・バリア機能・ターンオーバーに大きな影響を与えます。その結果、乾燥、シワ、たるみ、敏感肌、かゆみ、くすみ、シミなど、さまざまな肌悩みが現れやすくなります。
以上のように、いくつか重なる説明もありましたが、肌悩みにつながっていく流れは無数のパターンが存在します。第三者が決定的な要因を把握しようにも、あなたの生活習慣全てを注視していないと、結果としてずれた対策になってしまいます。
重要なことは、要因は1つだと決めつけず、「女性の肌の悩みの原因は様々なことが複雑に絡み合っている」と認識し、適切に対処していくことです。
3章以降では、あなたの肌の悩みの主たる原因を判断するとともに、対処法についてお伝えします。
あなたの「肌悩み原因」を判断するためのチェックリスト

肌悩みの原因と仕組みを解説しましたが、
「私の肌悩みの原因は多く当てはまり、全部に対応するのはとても大変…」
と感じている方がいるかもしれません。
実際に対処していくには、「あなたの肌悩みの原因」がどこにあるのかを判断する必要があります。
そこで、あなたの肌悩みを解決する最短距離の対処法を見つけるための手がかりにするためのチェックリストを用意しました。
このリストを使えば、自分の肌の悩みの要因を可視化でき、自分の肌悩みに最も関係の深い原因に気づくことができるでしょう。
それでは、以下の項目の中で当てはまるものをチェックしてみてください。
日焼け止めは朝しか塗らず、日中の塗り直しはしない | |
外出しない日は日焼け止めを塗らない | |
強い日差しの日でもSPF値が低い(20以下)日焼け止めしか使わない | |
汗や皮脂で日焼け止めが落ちても、塗り直していない | |
帽子・日傘・サングラスなどの紫外線対策アイテムを使っていない | |
1日15分以上、直射日光に当たることが多い |
保湿ケアを「なんとなく」で済ませている(化粧水だけなど) | |
肌がつっぱる感じがすることが多い | |
粉をふいたり、かさつくことが頻繁にある | |
スキンケアをしてもすぐに乾燥してしまう | |
メイクを落とさず寝ることが少なくない |
肩がつらい | |
手足が冷たい | |
傷が治りにくい | |
疲れが取れない | |
階段を上ると息が切れる | |
朝からつらい |
寝る時間、起きる時間が一定でない | |
夜中に目がさめる | |
よく夢を見る | |
思い悩むことが多い | |
いくら寝ても眠い | |
人の評価が気になる | |
やる気が出ない |
食事が不規則だ | |
むくみやすい | |
食欲がわかない | |
便秘がち | |
手足が冷える | |
クマが気になる | |
おなかがぽちゃぽちゃする |
外的刺激(衣服の締め付けやこすれ、気温の変化など)でかゆみを感じやすい | |
季節の変わり目に肌トラブルが起きやすい | |
甘い物をよく食べる | |
煙草を吸う | |
ストレスを感じている |
イライラすることが多い | |
生理不順がある | |
急に汗をかくことがある | |
不安になることが多い | |
頭痛がする | |
関節が痛い |
たくさんチェックがついた方もいると思いますが、最も多くチェックがついた項目には特に気をつけましょう。
「やっぱり」と思った方も、「意外だった…」と感じた方も、ここで肌悩みの原因に気づけたことは、改善への大きな一歩です。
多くチェックがついてしまって、慌ててそれぞれに対応しても、永遠と対処両方を繰り返すことになってしまいます。
重要なのは、根本的な解決策を実施することです。
次の章からは、肌の悩みの根本的な解決策について解説していきます。
気になる肌悩みを改善して理想の肌に近づくために、しっかり理解していきましょう。
肌の悩みを根本的に解決するなら、体の中身から変えていく

肌の悩みを根本的に解決するなら、体の中身から変えていくしかありません。
体の中身を変えようとせずに、体の外側の見える部分のみの対処法をしたとしても、短期的に良い効果を得られず、延々と繰り返すことになるからです。
実際、長く肌悩みに向き合ううちに、「年齢のせいだから仕方ない」「何をしても無駄かも」と、肌への投資に意欲をなくしてしまう方もおられるようです。
出展: | PURA VIDA|【女性の肌に関する調査】約半数が「肌の大きな変化」を実感!肌老化のサインと対策とは? |
しかし、諦めるのはまだ早いです。
体の中身(内臓)を整えることで、治らないと思っていた肌悩みの改善が期待できます。
スキンケアを丁寧にしても、睡眠や食事を見直しても、それでも肌に変化が感じられない理由…それは、根本の「体の中身」、つまり内臓のコンディションが整っていない可能性が高いです。
「肌は内臓を映す鏡」といわれるように、肌の状態は腸や肝臓、ホルモンバランスなど、内臓の健康と深く関わっています。
たとえば、腸内環境が乱れると、以下のような状況に陥ります。
- 栄養素の吸収がうまくいかず、肌に必要な成分が届かない
- ホルモンバランスが崩れ、皮脂の過剰分泌や乾燥、肌荒れの原因になる
- 老廃物の排出がスムーズにいかず、くすみや吹き出物が出やすくなる
このように、内臓が乱れていると、どんなに表面的なケアをしても、肌悩みはなかなか改善しません。
つまり、これまで触れてきた「紫外線の影響」「ターンオーバーの乱れ」、「乾燥による潤い不足」といった原因のもっと深いところに、「体の中身が整っていない」という根本的な原因が潜んでいるのです。
本当の意味で肌悩みを解決したいなら、まずは体の内側〜内臓を整えることがスタート地点になります。
美肌になりたい方に朗報!美肌効果たっぷりの食べ物を専門家が紹介 >>
美肌になれる栄養素とは?肌悩み別、美肌効果が期待できる栄養素を専門家が解説 >>
肌悩みの根本解決には体の内側から綺麗を引き出すサプリメントがおすすめ

肌悩みの根本改善には、体の内側を整えることで肌の状態を良くするサプリメントの活用がおすすめです。
サプリメントを習慣的に摂取することで、必要な栄養素を効率よく、安定的に補うことが可能になります。
腸内環境を整える方法として、真っ先に思い浮かぶのは「食生活の見直し」でしょう。
この記事でも、肌悩みの対処法として、食事に関するアプローチをご紹介してきました。
もちろん、それらに一定の効果があるのは間違いありません。
しかし、食事だけで短期間に体の内側を整えるのは、現実として容易でないのも事実です。
食生活の見直しだけで「肌悩み」の解消が難しい理由 |
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ハードルが高いと書いたのは、既に肌悩みを持ち、内臓のコンディションが乱れている状態からスタートする場合、食事の改善だけではなかなか追いつかず、時間がかかってしまうケースが多いからです。
栄養バランスを意識した食事を毎回用意するのも、難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
だからこそ、サプリメントの活用をおすすめしたいのです。
サプリメントは手軽でありながらも、食事だけでは不足しがちな部分をカバーしながら、体の内側から肌環境を整えるサポートをします。
次章では、肌悩みの根本改善に向けて、どのようなサプリメントを選べばよいのか、ポイントを解説しますのでぜひ参考にしてください。
あなたの肌悩みを根本改善するサプリメント|選ぶ際のポイント

数多く販売されている美肌効果を謳ったサプリメントの中から、肌悩みに本当に効果があるサプリメントを見極める方法を解説します。
重要なポイントは、『複合成分配合』の製品を選ぶこと。
そして、各々の成分は、天然由来であることが望ましいといえます。
天然由来成分を複合的に配合したサプリメントなら、肌トラブルの原因に多方面からアプローチでき、多岐にわたる症状の改善が期待できます。
【医師監修】50代の美容サプリ「総合サプリ」がおすすめな理由を美容皮膚科医が解説 >>
既にお気づきのように、肌悩みはひとつの症状を指すものではありません。
シミに悩んでいる人は、たるみやシワも気になっている。くすみが気になっている人は、ほうれい線や毛穴にも悩んでいる…というように、多くの方が複数の肌にまつわる悩みを抱えています。
出典: | PURA VIDA|【女性の肌に関する調査】約半数が「肌の大きな変化」を実感!肌老化のサインと対策とは? |
そして、その原因もひとつではなく、紫外線や乾燥、生活習慣、加齢、ストレス…といった様々な要因が重なりあって発症しています。
さらにその奥には、腸内環境の乱れという根本的な原因が潜んでいます。
つまり、1つの悩みが複数の症状、複数の原因と関わりあっているので、1点の原因にアプローチする単一成分のサプリメントでは十分な効果を得るのが難しいのです。
加えて、人工的な合成成分は、腸への負担となるケースが多いため、体の内側を整えるのには向いていません。
野菜、果物、魚介、酵母等の原料から抽出された天然由来成分なら、食べ物に近いため腸にやさしく、吸収率も高いです。
また天然由来の栄養素には、その栄養素と相性の良い栄養素も含まれていることが多く、相乗効果で、より効率的な働きが期待できます。
こうした理由から、天然由来成分を複合的に配合したサプリメントを選ぶことが、美肌への1番の近道といえるでしょう。
肌悩みを体の内側から改善するために、配合されていると良い、効果的な成分をご紹介します。
サプリメントを購入する際は原材料表示を確認し、以下に挙げるような、天然由来の成分が複合的に配合された製品を選びましょう。
ローヤルゼリー | ツバメの巣 |
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プラセンタ | 赤ブドウ葉エキス |
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コラーゲン | |
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※美肌サプリメントに興味のある方は、ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください
肌が綺麗になるサプリの選び方。美肌になる条件を専門家が詳しく解説 >>
補足として、サプリメントと併行して行う対策として、ハリ不足の原因となる乾燥を防ぐ「保湿力重視」のスキンケアが重要になります。
抜け目なくしっかり肌対策をしたい、という場合は、以下の内容も合わせてご確認ください。
まとめ
最後に、この記事のおさらいをしておきましょう。
◎ | 女性の肌悩みは、要因が1つだけであるわけではなく、以下のように多くのことが複雑に関係しています。 |
肌の悩みの主な原因 |
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◎ | 肌悩みを根本的に解決するには、体の中から変えていく必要があります。 |
体の中身を変えようとせずに、体の外側の見える部分のみの対処法をしたとしても、短期的に良い効果を得られず、延々と繰り返すことになるからです。
肌悩みを根本から改善するために、体の内側のコンディションを整えていく、ということです。
◎ | 有効なのが、サプリメントの活用です。 |
サプリメントは、手軽でありながらも、食事だけでは不足しがちな部分をカバーしながら、体の内側から肌環境を整えるサポートをします。
腸内環境や内臓の働きをケアすることで、肌に必要な栄養素がしっかり届けられ、健やかな肌づくりの土台が整います。
◎ | サプリメントは、『複合成分配合』『天然由来』の製品を選びましょう。 |
『複合成分配合』の製品を選びましょう。そして、各々の成分は、天然由来であることが望ましいといえます。
天然由来成分を複合的に配合したサプリメントなら、肌トラブルの原因に多方面からアプローチでき、多岐にわたる症状の改善が期待できます。
シミ・たるみ・シワなど、肌の悩みは複数あるゆえに、要因も様々ですが、『複合成分配合』『天然由来』であれば根本的な解決にアプローチしていけます。
無理なく、できることから取り入れて、明日の美しさへつなげていきましょう。