疲れが取れない5つの原因とは!対処法や注意点も解説

2025. 06. 10
監修:望月みどり プロフィールを見る >

漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
女性の健康に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 漢方養生指導士、サプリメントアドバイザーの知識を活かし、女性向けサプリメントの開発にも携わる

「ここ最近、疲れが取れないけど原因がわからない…」
「なんで毎日寝てるのに疲れが取れないんだろう…」
「病気の可能性があって少し不安」
これらの悩みに心当たりはありませんか?

疲れが取れない状態が続いていると、日常生活のパフォーマンスが下がってしまいます。原因を特定した後で効果的なアプローチを行い、早急に解決することが大切です。

そこで今回の記事では、以下の3点について解説します

この記事でわかること
  • 疲れが取れない原因
  • 疲れが取れないときに試すべき対処法
  • 疲れを取る際の注意点

ぜひ最後までお読みいただいて、疲れが取れるように行動してみてください。

疲れが取れない5つの原因

疲れが取れない原因として、主に以下の5つが挙げられます。

  1. 睡眠の質が低い
  2. ストレスが溜まっている
  3. 栄養バランスの偏りがある
  4. ホルモンバランスが乱れている
  5. 運動不足に陥っている

いずれかにあてはまっていないか、セルフチェックしてみましょう。

1-1. 睡眠の質が低い

疲れがなかなか抜けない大きな要因のひとつに、睡眠の質の低下があります。

睡眠には大きく分けて、浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」があり、それぞれのバランスが大切です。

たとえ十分な睡眠時間を確保していても、深い眠りに入れなければ身体の回復が追いつかず、疲労が蓄積しやすくなります。

特に、寝る直前のスマートフォン操作には注意が必要です。
ブルーライトの刺激によって脳が覚醒状態に近づき、深い眠り(ノンレム睡眠)を妨げるおそれがあります。

実際に、就寝前の電子機器使用を控えることで、翌朝の睡眠感や自律神経機能が向上したというデータも報告されています。

参考: 大学生における就寝前の電子機器使用制限が起床時睡眠感および自律神経系活動に及ぼす影響​​

さらに、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が隠れているケースもあるため、長期にわたって改善が見られないときは、早めに医療機関で相談してみることをおすすめします。

1-2. ストレスが溜まっている

普段から精神的なストレスを抱えていると、自律神経が乱れやすくなり、結果的に身体的な疲労感も増大します。

ストレスによって交感神経が優位な状態が続くと、脳が興奮して睡眠の質まで下がってしまうのが厄介なポイントです。

また、ストレスホルモンの過剰な分泌や酸化ストレスの増加を引き起こすことで、心身の回復を妨げ、疲労がなかなか取れない状態に繋がります。

趣味の時間や軽い運動などでこまめにストレスを発散し、抱え込みすぎない工夫を心がけるのが理想的といえます。

悩みを一人で抱えず、信頼できる人に相談する習慣をつけると、ストレスが軽減され、気持ちの余裕を保ちやすくなります。

1-3. 栄養バランスの偏りがある

毎日の食事でビタミンやミネラルといった必要不可欠な栄養素が不足していると、エネルギー代謝がスムーズに行われなくなり、疲労が蓄積しやすくなります

炭水化物や脂質に偏った食生活が続くと、疲れが取れないだけでなく、生活習慣病のリスクも高まるので注意が必要です。

現代は外食や加工食品を選ぶ機会が多くなりがちですが、野菜やタンパク質を意識して摂取するなど、バランスの良い食事を心がけるだけでも回復力が向上しやすくなります。

ビタミンCや鉄分、カルシウムなどは特に意識して摂りたい栄養素なので、毎日取り入れることが大切です。

参考:NIH

毎日摂る必要がある代表的な栄養素は、以下を参考にしてみてください。

摂るべき栄養素 メリット
タンパク質
  • 筋肉や内臓、免疫細胞など体の材料になる
  • 疲労回復や代謝の促進に必要不可欠
  • 不足すると体力低下や肌・髪のトラブルの原因に
ビタミンC
  • 抗酸化作用があり、体のサビを防ぐ
  • ストレスや疲労時に消耗されやすい
  • コラーゲン生成を助け、肌や血管を健やかに保つ
ビタミンB群
  • 糖質や脂質をエネルギーに変えるのに必須
  • 神経や脳の働きをサポートし、集中力UP
  • 疲労回復ビタミンとも呼ばれ、疲れにくい体に
鉄分
  • 赤血球を作り、酸素を全身に運ぶ働き
  • 不足すると貧血・息切れ・倦怠感の原因に
  • 集中力や体力の維持にも重要なミネラル
マグネシウム
  • 筋肉や神経の正常な働きをサポート
  • ストレス軽減や睡眠の質向上に役立つ
  • エネルギー代謝や骨の健康にも関与

1-4. ホルモンバランスが乱れている

ホルモンの分泌量が変動すると、体や心の調子に直接影響が出やすいので注意が必要です。

特に女性は月経周期や更年期の変化によってホルモンバランスが乱れやすく、慢性的な倦怠感や無気力を感じることがあります。

ストレスや加齢が要因となる場合もあるため、規則正しい睡眠や栄養バランスの良い食事、軽い運動をセットにして取り入れると整いやすくなります。

それでも改善しないときは、婦人科や内科で検査や治療を検討しましょう。

参考:Web MD

1-5. 運動不足に陥っている

体を動かす習慣が減ると血行が滞りやすくなり、疲労物質がうまく排出されないまま蓄積してしまいます。その結果、慢性的なだるさやむくみを感じやすくなり、ますます疲れが取れにくい状態に陥ることも珍しくありません。

さらに筋力や代謝が低下すると、痩せにくく太りやすい体質になり、見た目や健康面にも悪影響を及ぼす可能性があります。

定期的にウォーキングやストレッチなどを取り入れて体を動かすことで、血液循環が改善し、疲労感の軽減とともに心身のリフレッシュにもつながるでしょう。

参考: フェアビュー・リハビリテーション&ナーシングホーム​​

疲れが取れないときに試すべき5つの対処法

疲れが取れない場合は、以下の方法を試してみましょう。

  1. 睡眠環境を整える
  2. 休む時間を増やす
  3. 運動習慣を作る
  4. 生活リズムを整える
  5. サプリメントを活用する

いずれもすぐに取り掛かれる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

2-1. 睡眠環境を整える

睡眠環境を整えることで、睡眠の質に好影響を見込める場合があります取り組みやすい改善策として、以下がおすすめです。

睡眠環境を整える改善策 得られるメリット
寝具の配置を見直す
  • ベッドの位置が落ち着かないと、無意識に眠りが浅くなる
  • 風通しや光の入り方、コンセントの位置なども意外と大事
  • 頭の向きや圧迫感のない配置にすると、安心感が生まれて寝つきやすくなる
寝る1時間前からスマホは触らない
  • ブルーライトが睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を妨げる
  • SNSやニュースで脳が興奮すると、眠りに入りにくくなる
  • 代わりに読書やストレッチで、心身をリラックスモードに切り替え
なるべく考え事はしない
  • 寝る前の思考は、脳を活性化させてしまう
  • 「明日のこと」はメモに書いておくと頭から離れやすい
  • 意識的に呼吸や体の感覚に集中すると、自然と眠気がくる
しっかりと湯船につかる
  • 深部体温がいったん上がって、その後下がることで眠気が促される
  • 筋肉の緊張がほぐれて、ストレスや疲れが和らぐ
  • 理想は就寝の1〜2時間前に40℃前後のお湯に15分ほどがおすすめ

特に現代人は何気ない時間にスマホを操作する癖がついているため、注意して生活習慣を変えていきましょう。

2-2. 休む時間を増やす

身体や頭が限界を訴えているのに、無理して動き続けると疲れがどんどん蓄積してしまいます。

意識的に休息をとることは、決して怠けではなく、むしろ効率的に回復するための大切な戦略です。短時間の昼寝やあえて何もしない時間をつくると、心身をリセットしやすくなります。

疲労感が強い日は、早めに就寝して睡眠時間そのものを長めに確保すると効果的です。

仕事や家事の合間にもこまめに休憩をはさみ、負担を感じる前にリフレッシュを心がけることで、頑張りすぎの悪循環を断ち切りましょう。

2-3. 運動習慣を作る

定期的に体を動かすことは、血行を良くして疲労物質を排出しやすくするだけでなく、睡眠の質や全身の持久力を高めるなど、さまざまな恩恵が得られます

実際に、適度な運動を続けている人は疲れにくい体質を手に入れやすいといわれており、仕事や日常生活のパフォーマンスが向上しやすくなるのも嬉しいポイントです。

参考: 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023​​

ウォーキングやストレッチなど手軽に始められるものからスタートし、少しずつ負荷を調整して習慣づけていきましょう。

運動初心者の方でも取り組みやすいメニューは、以下が特におすすめです。

運動の種類 得られるメリット
ジョギング
  • ゆったりとしたペースで脂肪燃焼&心肺機能の向上につながる
  • ストレス軽減や気分転換に効果的
  • 継続することで基礎体力がつき、疲れにくい体になる
ランニング
  • ジョギングより強度が高く、全身の持久力アップにつながりやすい
  • 短時間でも運動効果が高く、達成感も得やすい
  • 集中力やメンタルのリフレッシュにも効果あり
ヨガ
  • 呼吸を整えながら、心と体をゆるめるリラックス系運動
  • 柔軟性・姿勢改善・自律神経のバランス調整に効果あり
  • 寝る前や朝イチに行うと、1日のコンディションが整いやすい
スクワット
  • 太もも・お尻など大きな筋肉を効率的に鍛えられる
  • 代謝が上がって、痩せやすく疲れにくい体に
  • 短時間でできて、場所を選ばず気軽に取り組める

2-4. 生活リズムを整える

平日は仕事や用事で忙しく、休日にまとめて寝だめをする人は多いかもしれませんが、その習慣がかえって体内時計を乱し、慢性的な疲労を溜める原因になることがあります

起床や就寝のタイミング、食事の時間などはできるだけ毎日一定に保つと、リズムが安定して疲れにくい体になりやすいのでおすすめです。

特に朝目覚めたら、カーテンを開けて光をしっかり浴びると体内リズムがリセットされるため、すっきりとした1日のスタートが切りやすくなります。

生活リズムを安定させるためにも、平日と休日の差を大きくしすぎないよう意識しましょう。

2-5. サプリメントを活用する

現代の食生活では、ビタミンB群や鉄分、マグネシウムなど疲労回復に役立つ成分を十分に摂るのが難しい場合があります。

もし食生活の大幅な改善が難しい場合は、サプリメントを上手に利用して、不足しがちな栄養を補うのもひとつの手段です

疲れが取れずに悩んでいる方には、体や心を整える漢方由来のサプリメントがおすすめ。
東洋医学から生まれた伝統生薬や和漢ハーブには、自然治癒力を高め、心身のバランスを整える効果があります。

ただし、サプリメントはあくまでも補助的な存在なので、まずは栄養バランスの取れた食事を心がけることを優先しましょう。

疲れを取るときの3つの注意点

疲れを取るときの3つの注意点として、以下を理解しておきましょう。

  1. 寝だめで解決しようとしない
  2. カフェインやエナジードリンクに頼らない
  3. 症状が続く場合は医療機関への相談を考える

いずれも重要なポイントとなるので、理解したうえで取り組むのがおすすめです。

3-1. 寝だめで解決しようとしない

休日にまとめて長く眠ることで疲れを一気に解消したいと思うかもしれませんが、肝心の睡眠の質が低いままだと十分な回復にはつながりません

さらに、寝だめによって生活リズムが乱れ、平日にかえって強い疲れを感じるケースも少なくないでしょう。

重要なのは、規則正しい就寝・起床のタイミングを続け、体内リズムを整えることです。

闇雲に「長時間寝る」ことを優先するよりも、深くしっかりと休める質の高い睡眠を目指しましょう。

3-2. カフェインやエナジードリンクに頼らない

カフェインやエナジードリンクで一時的に目を覚ます方法は、即効性があるように思えますが、根本的な疲れを癒すわけではありません

カフェインには依存性があるため常用すると、身体が本来もっている自然な疲労感や眠気のサインを見逃しやすくなる恐れもあります。

また、カフェインの過剰摂取は不眠や胃腸障害、動悸を引き起こすリスクが指摘されています。

眠気が強い場合は短い仮眠や休憩をとるほうが、身体への負担を最小限に抑えつつ回復に効果的です。

3-3. 症状が続く場合は医療機関への相談を考える

長期間にわたって疲れが取れないときは、自己流の対策だけではどうにもならない可能性があります。

慢性疲労症候群やうつ病、甲状腺機能の異常など、病気が隠れているケースもあるので油断は禁物です。

市販薬だけでは解決できない場合も多く、専門医に相談して原因を特定することが早期回復への近道になります。

心身の不調が続く際には、我慢してやり過ごそうとせず、早めに医療機関を受診して適切な処置を受けましょう。

疲れが取れない原因に関するよくある質問3選

疲れが取れない原因に関するよくある質問として、以下をご紹介します。

  1. 寝ても疲れが取れないのは自律神経の問題なの?
  2. 寝ても疲れが取れないとうつのサインなの?
  3. 年齢とともに疲れが取れにくくなるのは普通?

多くの人が気にする部分でもあるので、ぜひチェックしてみてください。

4-1. 寝ても疲れが取れないのは自律神経の問題なの?

自律神経が乱れてしまうと、休むべき時間帯でも体が常に緊張状態にあり、思うように疲れが抜けないことがあります。

ストレスや不規則な生活習慣が続くと交感神経が優位になりやすく、なかなかリラックスモードに移行しづらいのが厄介です。

そこで、意識的に副交感神経を活性化させるための時間を持つことが有効といえます。

深呼吸や入浴、軽めのストレッチなどで血行を促進すると、自律神経のバランスが整いやすくなり、心身の疲れをよりスムーズに回復させる手助けになるでしょう。

4-2. 寝ても疲れが取れないとうつのサインなの?

慢性的に疲れが残るうえに無気力状態が続く場合、うつの初期症状と考えられることがあります。

しっかり眠ったはずなのに疲れを強く感じるときは、心の状態も影響しているかもしれません。

特に、気分の落ち込みが長引いたり、何に対しても興味を持てなくなったり、食欲が極端に低下するといった変化を伴うときは要注意です。

もし、こうした状態が改善しないまま続くのであれば、無理をして我慢せず、心療内科や精神科など専門の医師に相談して早めの対処を検討しましょう。

4-3. 年齢とともに疲れが取れにくくなるのは普通?

加齢により基礎代謝や筋肉量が低下すると、疲労回復のスピードが遅くなるのは自然なことです。

さらにホルモン分泌の変化や睡眠の質の低下なども影響し、若い頃のように一晩眠ればスッキリということも減っていきます。

それでも、食生活の見直しや適度な運動、そして休養をバランスよく取り入れることで回復力を一定水準に保つことは可能です。

年齢が理由とあきらめず、日常生活での工夫と継続的な体のケアを心がければ、疲れが取れやすいコンディションを維持しやすくなるでしょう。

疲労の根本的な改善には漢方由来のサプリメントがおすすめ

疲れの原因が一つとは限らず、冷えや不眠、頭痛など複数の不調が同時に出ている場合、単一成分のサプリメントだけではどうしても対応しきれないことがあります。

特に女性はホルモンバランスの乱れによって不調を感じやすいため、自然治癒力を高めながらトータルで体を整えるアプローチが大切です。

そうした面で注目されているのが、東洋医学の考えを活かした漢方由来のサプリメントです。

体質そのものを改善する視点から、心身のバランスを持続的にケアし、疲れにくい体へと導いてくれる可能性があります。

継続して摂取することで、日々の慢性的な疲れやだるさを根本から整え、より健やかな生活を実現しやすくなるでしょう。

まとめ

疲れが取れないと感じた場合「睡眠の質が低い」「ストレスが溜まっている」といった問題点がないか、セルフチェックしましょう。

1つでも当てはまっているという自覚がある場合、問題点から優先的に直していく必要があります

疲れが取れないときに試すべき対処法は「睡眠環境を整える」「休む時間を増やす」などがおすすめです。

今回の記事でご紹介している内容は難しくなく、だれもがすぐに実践できる内容です。日々の疲れを取って日常生活を良くしたいと考えている方は、ぜひ少しずつでも取り組んでみてください。

特に漢方由来のサプリメントは日常生活に取り入れやすく、続けやすいおすすめの方法です。

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