【医師監修】乾燥肌の原因を徹底解説!やっておくべき5つの肌乾燥対策もご紹介

2025. 10. 31
監修:師井美樹 プロフィールを見る >

皮膚科医
医療法人スリーエム天神美容皮膚科 師井美樹クリニック 院長
美容医療に携わって16年、1人1人のお悩みをしっかり伺い、その方に合った治療法をご提案。メディアへの出演、執筆も行う。

(https://www.tenjin-skincareclinic.com/about/message/)


「最近、肌が乾燥している気がする」
「具体的にどうすれば、乾燥肌を防げるの?」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

実は、乾燥肌の原因は「保湿不足」だけではありません

生活習慣やスキンケアのやり方によって、知らず知らずのうちに肌を乾燥させてしまっていることもあります。

この記事では乾燥肌について、以下の内容を美容皮膚科医師が解説します。

この記事でわかること
  • 乾燥肌の原因(外的要因と内的要因)
  • 乾燥肌を起こしやすい人に共通する3つの特徴
  • やっておくべき肌乾燥5つの対策

乾燥肌を根本から改善し、肌に潤いを取り戻したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事の概要】
乾燥肌は、空気の乾燥や紫外線、誤ったスキンケアなどの外的要因と、加齢や生活習慣の乱れなどの内的要因により生じます。対策は、十分な水分補給、適切なスキンケア、入浴後の保湿、運動習慣、生活習慣の改善の5つを徹底することです。

乾燥肌の原因は?

監修:医師 師井美樹

乾燥肌の原因について、以下の観点でチェックしていきましょう。

  1. 外的要因
  2. 内的要因

どのような部分に原因があるのか理解を深めてみてください。

1-1. 外的要因

乾燥肌の大きな原因のひとつは、空気の乾燥や紫外線といった外的要因です。特に秋冬の季節や空調の使用により湿度が低下すると、肌の水分が奪われやすくなります。

また、紫外線は肌のバリア機能を弱め、乾燥を招く大きな要因となりかねません。さらに、熱いお湯での洗顔や長時間の入浴、洗浄力の強いクレンジング剤の使用など、間違ったスキンケア習慣にも注意が必要です。

これらは肌に必要な皮脂まで取り除き、結果的に皮膚のバリア機能を低下させてしまい、水分が蒸発しやすい状態をつくり出してしまうでしょう。

1-2. 内的要因

乾燥肌は外部環境だけでなく、体の内側の変化や生活習慣も大きく関わっています。加齢に伴い皮脂の分泌量は自然と減少し、特に更年期以降は大幅に減少して肌の潤いが不足しやすくなります。

さらに、睡眠不足や栄養の偏り、ストレスといった生活習慣の乱れは、肌のターンオーバーを乱す原因となり、角質層のバリア機能を低下させてしまうのです。

その結果、肌が水分を保持する力が弱まり、乾燥を招いてしまいます。

また、ホルモンバランスの乱れも皮脂分泌に影響を与えるため、特に女性は周期によって乾燥を感じやすくなることがあります。肌が乾燥する理由について詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。

乾燥肌を起こしやすい人に共通する特徴

監修:医師 師井美樹

乾燥肌を起こしやすい人に共通する特徴として、以下が主に挙げられます。

  1. 乾燥しやすい環境に長時間晒されている
  2. 間違ったスキンケア習慣を続けている
  3. 生活習慣が乱れている

自分に当てはまるかどうか、チェックしてみてください。

2-1. 乾燥しやすい環境に長時間晒されている

乾燥肌を起こしやすい人の特徴のひとつは、乾燥した環境で長時間過ごしていることです。

エアコンが効いた室内や秋冬の低湿度の外気は、肌の水分を奪いやすく、バリア機能の低下を招きます。また、紫外線は肌のターンオーバーを乱し、保湿物質を減少させるため乾燥を悪化させかねません。

さらに、熱いお湯での長風呂やシャワーはリラックス効果がある一方で、肌を守る皮脂膜まで洗い流してしまい、かえって水分が蒸発しやすい状態を作り出してしまうのです。

2-2. 間違ったスキンケア習慣を続けている

乾燥肌を招きやすいもう一つの要因は、誤ったスキンケアを続けていることです。洗浄力の強いクレンジングや洗顔料を使うと、肌に必要な皮脂まで落としてしまい、バリア機能が弱まります。

また、洗顔時にゴシゴシと強くこする行為や、40度前後の熱いお湯で洗う習慣は、角質層を傷つけて潤いを奪う原因になってしまうので注意が必要です。

さらに、タオルで強く拭いたり、化粧水を強い力でパッティングしたりする摩擦は、日々の小さな刺激となり乾燥を悪化させてしまいます。

2-3. 生活習慣が乱れている

生活習慣の乱れに関しても、乾燥肌を起こしやすい大きな原因といえるでしょう。栄養バランスが偏った食生活や過度なダイエットは、健やかな肌を保つために必要なタンパク質やビタミン不足を招きます。

さらに、睡眠不足はホルモンバランスや自律神経を乱し、肌のターンオーバーを悪化させかねません。

ストレスの多い生活や運動不足による血行不良も、同様に肌の生まれ変わりを妨げ、乾燥を助長する要因となります。

加えて、水分補給が足りないと体内の水分量が減り、代謝の低下を引き起こすことで、肌の乾燥が一層進んでしまうのです。

やっておくべき5つの肌乾燥対策

監修:医師 師井美樹

やっておくべき5つの肌乾燥対策として、以下をご紹介します。

  1. 水分補給を十分に行う
  2. スキンケアをしっかりと行う
  3. 入浴後の保湿を心がける
  4. 運動習慣を作る
  5. 生活習慣を整える

いずれも今日から試せるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

3-1. 水分補給を十分に行う

肌の乾燥を防ぐためには、体の内側からの水分補給が欠かせません。

1日の水の必要摂取量は生活活動レベルがそれほど高くない場合2.5L程度と推定されており、そのうち食事から摂取する水は1L程度のため、1日に1.5Lの水を飲むべきとされています。喉が渇く前にこまめに飲むことが大切です。

参考: 水は1日どれくらい飲めば良いか | 健康長寿ネット​​

冷たい飲み物は体を冷やし代謝を妨げる恐れがあるため、常温の水や白湯にしましょう。

ただし、コーヒーや紅茶、緑茶、烏龍茶などに含まれるカフェインは利尿作用により水分を奪ってしまうため、水分補給としては適していません。水以外の飲み物を飲みたいときはハーブティーを選ぶとよいでしょう。

3-2. スキンケアをしっかりと行う

乾燥肌対策の基本は、肌に潤いを与え油分で蓋をすることです。洗顔をする際は熱いお湯を避け、ぬるま湯で優しく行う必要があります。

クレンジングで肌に負担をかけずに済むよう、ベースメイクは落としやすいものにしましょう。

クレンジング料はこすらず肌の上をすべらせるようにメイクと馴染ませます。洗顔料は洗浄力の強すぎるものは避け、よく泡立てて、手で顔をこすらずに泡で洗いましょう。

化粧水や美容液で潤いを補給した後は、以下のような成分が配合された乳液やクリームで水分を閉じ込めると乾燥を防ぎ、しっとりとした肌を保てます

スキンケアに
おすすめの成分
特徴
ヒアルロン酸
  • 高い保水力を持ち、肌の水分を保持する役割がある
  • 乾燥による小じわやハリ不足のケアに有効
  • 化粧水、美容液、注射など幅広く活用されている
セラミド
  • 角層に存在する脂質で、肌のバリア機能を支える
  • 外部刺激から肌を守り、水分蒸発を防ぐ効果がある
  • 敏感肌や乾燥肌のケアに欠かせない成分といえる
シアバター
  • 高い保湿力と肌の保護作用
  • 肌へのなじみが良く、べたつきにくい
  • 抗酸化作用で肌老化を防ぐ
  • 肌荒れをケアし健康な肌に導く

肌のケア方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。

3-3. 入浴後の保湿を心がける

入浴後の肌は一時的に柔らかくなりますが、その分水分が蒸発しやすく乾燥が進みやすい状態です。特に入浴後10分以内は保湿のゴールデンタイムとされ、このタイミングでのケアが肌の状態を左右します。

お風呂上がりは、まず化粧水や美容液で潤い成分を与え、その後乳液やクリームで油分を重ねて潤いを閉じ込めるのが理想です。

少しのタイミングの差が肌のうるおいに大きく影響するため、早めの保湿を習慣にしましょう

3-4. 運動習慣を作る

血行不良は肌のターンオーバーを乱し、乾燥やくすみの原因となります。そこで取り入れたいのがウォーキングやヨガ、水泳などの有酸素運動です。

これらは血流を促し、新陳代謝を活発にすることで肌の再生サイクルを整える効果が期待できます。

また、運動で適度に汗をかくことで、肌の水分と油分のバランスが保たれ、乾燥しにくい状態をつくり出せます。

以下の運動は、初心者でも取り組みやすいのでおすすめです。

おすすめの運動 メリット
ウォーキング
  • 手軽に始められ、シューズさえあればどこでもできる
  • 心肺機能を強化できる
  • 深い呼吸をすることで副交感神経を刺激して末梢血管の血流量が増える
サイクリング
  • 膝や足首への衝撃が少なく、関節に優しい
  • 長時間続けやすく、持久力を養える
  • 太ももやお尻の大きな筋肉を鍛えられる
水泳
  • 水の浮力で体への負担が少なく、怪我のリスクが低い
  • 水圧や抵抗によって、効率よく全身の筋肉を使える
  • 水温による消費エネルギーが高く、脂肪燃焼効果も大きい

3-5. 生活習慣を整える

不規則な生活は、乾燥肌を悪化させる要因となります。特に睡眠は肌の修復に欠かせず、1日7時間以上の質の良い睡眠を心がけることが大切です。

さらに、栄養バランスのとれた食事は体の内側から潤いを支える重要な要素です。ビタミンやミネラル、良質な脂質を含む食材を積極的に取り入れましょう。

また、ストレスも肌に悪影響を与えるため、運動や趣味を通じてリフレッシュすることも肌の乾燥対策に役立ちます

肌の乾燥に関するよくある質問3選

監修:医師 師井美樹

肌の乾燥に関するよくある質問として、以下をご紹介します。

  1. 急に乾燥肌になることってある?
  2. 乾燥肌の原因は内臓にある?
  3. 肌の乾燥を放置するとどうなる?

多くの方がどういった部分を気にするのかチェックしていきましょう。

4-1. 急に乾燥肌になることってある?

急に乾燥肌になることは、十分にあり得ます。特に秋から冬にかけては空気が乾燥し、冷暖房の効いた室内で長時間過ごすと肌の水分が奪われやすくなります

また、ゴシゴシと強く洗顔するなど誤ったスキンケアも、肌のバリア機能を低下させ、急な乾燥を引き起こす一因となります。

環境や習慣の変化によって、突然の乾燥を感じることがあるため、早めのケアが大切です。

4-2. 乾燥肌の原因は内臓にある?

乾燥肌の要因は外部環境だけでなく、内臓の不調が関係していることもあります

胃腸の働きが悪かったり腸内環境が悪化したりすると、肌のバリア機能が低下して乾燥しやすくなります。

また糖尿病や腎臓病、肝機能の低下などの疾患は、皮膚の乾燥やかゆみを引き起こす可能性があります。

内臓の機能が低下すると血行不良や代謝の悪化を招き、肌のターンオーバーが乱れやすくなります

その結果、角質層のバリア機能が弱まり、水分を保持する力が低下して乾燥につながるのです。

4-3. 肌の乾燥を放置するとどうなる?

肌の乾燥を放置すると、かゆみや赤み、粉吹きといった症状が悪化し、慢性的な肌トラブルへと発展する可能性があります。バリア機能が弱まることで外部刺激に敏感になり、少しの摩擦でもピリピリしたり、肌荒れを繰り返したりする状態になってしまうでしょう。

また、乾燥を補おうとして皮脂が過剰に分泌されると、毛穴詰まりからニキビができることもあります。さらに乾燥は小じわの直接的な原因となり、炎症が続けば肌老化を早めるリスクにもつながります

乾燥肌対策としてサプリメントの使用もおすすめ!

執筆:サプリメントアドバイザー 望月みどり

乾燥肌対策をしたい場合は、基本的な対策はもちろん、複合的な成分を配合したサプリメントの活用が効果的です。

なぜなら「肌の潤いが足りない」という悩みは、一つの原因だけでなく、睡眠・栄養・ホルモンなど複数の要素が絡み合って生じていることが多いからです。

単一成分のサプリメントの場合、複数の種類を飲み分ける必要が出てくるケースもあります。

その点、複合配合型サプリメントであれば、乾燥肌に関わる多くの要因に対して一度にアプローチできるため、多岐に渡る症状の改善が期待できるでしょう。

健康な肌を目指すなら、あなたの肌悩みの主たる原因に合う成分を複数配合したサプリメントを選ぶのがおすすめです。

数多く販売されている肌の悩みのサプリメントの中から、効果が出やすいものを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  • 天然由来成分のサプリメントを選ぶ
  • 複合成分配合のサプリメントを選ぶ
  • レビューや体験談だけを指標にしない
  • 販売業者の名前・相談窓口の有無を確認する
  • 摂取量や注意点など必要な情報の有無を確認する
  • 安価な商品にとびつかない

これらのポイントを押さえてサプリメントを選ぶように意識しましょう。

まとめ

乾燥肌には外的要因と内的要因があり、それぞれどのような原因なのか理解しておくことが大切です。

さらに、乾燥肌を起こしやすい人に共通する特徴として、乾燥した環境で長時間過ごす、間違ったスキンケア習慣があるといった点も挙げられます。

水分補給、適切なスキンケア、入浴後の保湿などを徹底して乾燥対策を行いましょう。

急に乾燥肌になるケースなどもあるので、常に対策を欠かさないことが大切です。

基本的な対策はもちろん、乾燥肌の複合的な成分を配合したサプリメントの活用を併用することでさらに対策を強化できます。

肌の乾燥が気になる方は、サプリメントの使用も検討してみてください。

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