睡眠サプリが効かない? 本当の理由は“夜”ではなく“昼”にあった

2026. 01. 19
監修:望月みどり プロフィールを見る >

漢方養生指導士・サプリメントアドバイザー・健康管理士
女性の健康に関する専門性の高い記事を数多く執筆。 漢方養生指導士、サプリメントアドバイザーの知識を活かし、女性向けサプリメントの開発にも携わる

「なかなか眠れない」「夜中に目が覚めて眠れない」「眠りが浅く頻繁に目が覚める」「朝スッキリ起きられない」そんな悩みを解決しようと、睡眠サプリを活用していらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

眠りの質を高めるため、リラックスできる音楽を聴いたり寝室の環境を整えたり、あるいはGABAやテアニンといった「睡眠サプリ」を試すこともあるでしょう。

しかし、それでも睡眠の悩みが解決しないのはなぜでしょうか?

この記事では、眠れない根本原因はどこにあるのか、なぜ従来の睡眠サプリが効かないのか、ぐっすり眠るための対処法について詳しく解説します。

【この記事の概要】
従来の睡眠サプリが効かない主な原因は、日中のストレスによる交感神経の興奮が夜まで持ち越されているためです。根本的な改善には、夜だけの鎮静ではなく、ラフマ等の成分で日中の興奮を未然に防ぎ、24時間体制で自律神経を整えるアプローチが不可欠です。

日中の体内では何が起きているのか?

1-1.「戦闘」状態にある自律神経

現代社会を生きる私たちは、仕事のプレッシャーや育児や介護の責任、人間関係の悩みなど、日々実に多様なストレスにさらされています。その結果、活動や緊張、興奮を司る「交感神経」が、日中を通じて常に過剰に刺激され続けています。

本来、私たちの体は、夜になると、心身を休息させ日中の活動で生じたダメージを修復する「副交感神経」が優位になり、「リセット・修復モード」へと切り替わるように設計されています。

しかし、日中の交感神経の興奮が過剰になると、夜を迎えても十分に鎮静化することができず、副交感神経への切り替えがスムーズに行われなくなります。その結果、眠りにつこうとしてもなお、日中に高まった興奮状態がリセットされずに続いてしまうのです。

交感神経が優位な状態が持続しているままでは、横になって眠りについたとしても、脳や内臓は活動モードから完全に抜け出せず、睡眠の質を低下させる結果となってしまいます。

1-2.自律神経バランスの乱れと負の連鎖

交感神経と副交感神経からなる「自律神経」は、アクセルとブレーキのようにバランスを取りながら、呼吸、心拍、体温調節、消化・吸収、免疫など、生命維持に不可欠なあらゆる機能を無意識のうちにコントロールしています。

日中の興奮が夜間に持ち越されることで、「交感神経優位」の状態が常態化し、自律神経のバランスが慢性的に乱れた状態となります。このアンバランスこそが、心身の不調を引き起こす根本原因となっているのです。

1-2-1.「疲れが取れない」慢性的な疲労感

本来、睡眠中には副交感神経優位となって、心身の本格的な休息と修復(細胞の再生、疲労物質の除去など)が行われますが、交感神経優位のままではこれが妨げられるため、どれだけ眠っても体が完全にリフレッシュできません。

そのため、翌朝も疲れが残った「オーバーヒート状態」で目覚めることになります。

1-2-2.「夜、ぐっすり眠れない」睡眠の質の低下

交感神経優位のままでは、脳が興奮状態にあるため、寝つきが悪くなったり(入眠障害)、眠りが浅くなったり(熟眠障害)、夜中に何度も目覚めたり(中途覚醒)といった睡眠の質の低下を招きます。

深い眠りのノンレム睡眠が減少し、心身を十分に回復させる「質の高い睡眠」が得られなくなります。

従来の睡眠サプリでは解決しない理由

2-1.「睡眠の質向上」を目的としたサプリでなぜ解決しないのか

店頭や通販などでよく見かける「睡眠の質向上」を目的とした睡眠サプリ(GABA、L-テアニン、グリシン等の単一成分サプリ)の多くは、「夜の睡眠の対症療法」として一時的に心・神経を静めるアプローチ(夜間の鎮静)に焦点を当てています

しかし、「夜間の鎮静」だけでは、日中から続く交感神経の優位と、ストレスによる心身の疲弊状態自体に対処できないという限界があります。

夜に一時的に眠れたとしても、日中の防御がなければ、翌朝疲れが取れない、スッキリしない、同じ消耗を繰り返すだけです。

L-テアニンやGABAなどの単一成分のサプリメントを摂り続けても睡眠の質が向上した感覚を感じないという声が多いのは、まさに「夜間の鎮静」だけのアプローチに留まっているためです。

東洋医学の五行論のアプローチ

東洋医学には、自然界や身体の仕組みを「木・火・土・金・水」の5つの要素に分類し、これらがバランスを保つことで成り立っているという「五行論」の考え方があります。

検査では異常が見つからない「未病」の状態にあるような慢性的な疲れや眠れないという症状に対しても、東洋医学の五行のバランスを整えるアプローチは非常に有効です。

3-1.自律神経の乱れは「火の暴走」

自律神経や精神活動を司っているのは、五行の「火」の要素、五臓の「心(しん)」にあたります。自律神経の乱れや日中の興奮が続いてしまうのは、活動的で熱いエネルギーを持つ五行の「火」の要素が暴走していると考えられます。

そのため、日中の「火の暴走」を鎮めることが、慢性的な疲労の回復や睡眠の質の向上には極めて重要です。

根本解決には24時間体制で自律神経を調整する新しいアプローチが不可欠

4-1.24時間体制で自律神経をリバランス

「眠れない」「眠りが浅く頻繁に目が覚める」「寝ても疲労感がとれない」という睡眠の悩みを解消して深い眠りと真の休息を取り戻すためには、単に睡眠時間を確保したり、睡眠環境を整えたりするだけでは不十分です。

日中の過剰な興奮を鎮め、夜間にスムーズに副交感神経優位へ切り替えが行われるよう、24時間を通じた自律神経のリバランスが必要不可欠となります。

では、具体的にどのように自律神経を整えればよいのでしょうか。その鍵となるのが、アプローチの三本柱です。

4-1-1.日中の「火種」予防:交感神経の過剰な燃焼を防ぐ

日中の活動の中で、ストレスや過集中などによって交感神経が優位になりすぎる状態、すなわち「火種」が発生することを未然に防ぐことが大切です。

具体的な対策としては、適度な休憩や軽い運動でのリフレッシュ、食事や呼吸法による意識的な心身のクールダウンなどがあります。これにより、夜間に持ち越される心身の興奮を最小限に抑えることができます。

4-1-2.夜間の「残り火」鎮火:副交感神経を優位にする穏やかな鎮静

日中の活動で残ってしまった心身の興奮、いわゆる「残り火」は、穏やかで優しい方法で静かに消し去りましょう。

質の高い睡眠を誘うための環境整備、入浴やアロマテラピーなどによるリラックス、そして深い呼吸や瞑想を通じて、副交感神経の働きを最大限に高めることができます。

心身が深くリセットされれば、翌日のためのエネルギーを効率よく蓄えることができます。

4-1-3.身体の「耐火性」強化:自律神経システムの根本的な改善

一時的な対処療法ではなく、自律神経システムそのものをストレスや環境の変化に動じにくい、強靭な「耐火性」のあるものへと変えていくことも大切です。

突発的なストレスに対しても、自律神経が迅速かつ適切にリバランスできるようになれば、常に安定した心身の状態を保てるようになります。

4-2.24時間型 自律神経リバランスサプリメント

日中の交感神経の過剰な興奮を鎮め、夜のリラックス効果を高める自律神経のリバランスには、サプリメントの選び方も重要です。

深い眠りと真の休息を取り戻すには、一時的な夜間の鎮静に焦点を当てた単一成分のサプリメントではなく、ホリスティック(包括的)なアプローチを実現した複合成分を配合したサプリメントがおすすめです。

4-2-1.日中の防衛で「火の暴走」の未然防止

日中のストレスによる心身の疲弊を防ぐ役割を担う成分としては、ラフマ がおすすめです。

スムーズな入眠に欠かせない睡眠ホルモン「メラトニン」は、セロトニンを材料にして作られます。しかし、日中のストレスが多いとセロトニンはどんどん減少してしまいます。

ラフマは、日中のセロトニンの減少を抑えて、メラトニンの分泌を助けます。

つまり、「日中の防衛」によって、メラトニンがしっかりと分泌されるようになると、スムーズな入眠と睡眠の質の安定、中途覚醒の減少が期待できるのです。

4-2-2.夜間の鎮静と調整で「残り火」の穏やかな解消

日中の活動で高まった心身の興奮を鎮めてリラックス状態へと導くには、テアニンや薬草・ハーブなどがおすすめです。

脳や神経の興奮を鎮める成分を取り入れることで、「残り火」を消しクールダウンが期待できます。

4-2-3.自律神経の調整で「耐火性」の強化

自律神経の乱れを整えて交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにするには、気の巡りを促す漢方生薬が力を発揮します。

自律神経のバランスを整えて、心身の耐火性を高めましょう。

  成分 主な役割 期待できること
【Protect】日中の防衛
  ラフマ
  • セロトニンの増加
  • ストレスの緩和
セロトニンの増加により、夜の自然な眠気を誘う睡眠ホルモン「メラトニン」の生成を助け、睡眠の質の向上が期待できます。
日中のパフォーマンスを維持、向上しつつ過剰な興奮を防ぎます。
【Repair】夜間の鎮静と調整
  L-テアニン
  • 脳の興奮を鎮める
脳のα波を増やし、興奮を抑えてリラックス状態を作ります。
カモミール
  • 鎮静作用
  • リラックス効果
神経や消化管の緊張を緩め、心身の緊張を和らげる効果が期待できます。
レモンバーム
  • 不安感の解消
  • 睡眠の質の向上
不安や緊張を和らげ、気分の落ち込みを改善する効果が期待できます。神経性の消化不良などにも用いられます。
【Recovery】回復力の強化
  和漢植物
エキス
  • 気の巡りを促す
  • 清熱(熱を逃がす)
気の巡りを促し、自律神経のバランスを整えます。
体内の余分な熱を冷まし、精神の安定や不眠、不安を解消する効果が期待できます。

よくあるQ&A

【Q1】 24時間型リバランスサプリメントと GABAやL-テアニン配合の単一成分睡眠サプリは何が違うのですか?
【A1】 GABAやL-テアニンなど単一成分の睡眠サプリは「夜間の対症療法」であり、交感神経の興奮を一時的に抑える「鎮静」を目的としています。一方、24時間型自律神経リバランスサプリメントは、複合成分を配合し、夜間だけでなく日中の自律神経のバランスに同時にアプローチすることで睡眠の質の向上を促すものです。
【Q2】 「24時間型自律神経リバランス」とは具体的にどのような働きですか?
【A2】 日中のストレスを緩和するラフマが交感神経系の過剰反応(火の暴走)を未然に防ぎ、L-テアニン、カモミール、レモンバーム、和漢植物エキスなど複数の成分が日中の残り火を穏やかに解消して、リラックスした副交感神経優位の状態へのスムーズな移行を助けます。
【Q3】 睡眠薬と24時間型自律神経リバランスサプリメントは何が違うのですか?
【A3】 アプローチの目的が異なります。 睡眠薬は強力な作用で強制的に「眠らせる」ことを目的としますが、副作用や依存のリスクがあります。一方サプリメントは、ラフマやテアニン、ハーブなどで「自律神経のバランスを整える」ことを目的としています。自然な眠りのリズムを取り戻し、日中のパフォーマンスも維持したい方に適しています。
【Q4】 「日中の防衛」成分(ラフマ)を飲むと、昼間に眠くなりませんか?
【A4】 鎮静剤のように無理やり神経を抑えつけるのではなく、ストレスに対する適応力を高め、マインドバランスを「調整」する働きをするため、無理に眠気を引き起こすものではありません。むしろ、過度なストレスによる疲労を防ぎ、日中の集中力やパフォーマンス維持に役立つと考えられています。
【Q5】 サプリメントだけでなく、生活習慣で気をつけることはありますか?
【A5】 朝日を浴びて生活リズムを整える、深い呼吸や適度な休憩でストレスをこまめに逃がす、夜はぬるめのお風呂で心身を緩めるなど、交感神経が過剰になり過ぎずに、自律神経のスイッチを上手く切り替えられる生活習慣を心がけましょう。

まとめ

これまで多くの睡眠サプリが期待外れに終わっていたのは、それが「夜」だけを何とかしようとする、一時的な対症療法に留まっていたからかもしれません。

日中のストレスによる自律神経の乱れや心身の疲弊を放置したままでは、夜だけ鎮静成分を摂っても、翌朝の疲労感や根本的な睡眠の悩みは解決しません。

睡眠の悩みを根本から解決するには、夜だけの対症療法ではなく、日中から夜までを見据えたホリスティック(包括的)なアプローチが不可欠です。

サプリメントを選ぶ際も、以下の3つの役割を兼ね備えた複合成分のものを選びましょう。

日中の防衛:ラフマで「火の暴走」を未然に防ぐ
ストレスによるセロトニンの減少を抑え、夜の眠りの原料(メラトニン)をしっかり蓄えます。これにより、スムーズな入眠と中途覚醒のない安定した眠りが実現します。

夜間の鎮静:テアニンやハーブで「残り火」を消す
日中の活動で高まった脳や神経の興奮を穏やかにクールダウンさせ、心身を深いリラックス状態へと導きます。

自律神経の調整:和漢生薬で「切り替え力」を高める
気の巡りを促す漢方生薬の力で、交感神経と副交感神経のスイッチをスムーズにし、ストレスに負けない「耐火性」の高い体質を作ります。

「日中の防衛」と「夜間の鎮静」を両立させる24時間体制のケアこそが、自律神経のリバランスを叶え、真の休息と活力を取り戻す鍵なのです。

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