「最近、肌のハリがなくなってきた気がする…」
「鏡を見るたびに老けた印象が気になる…」
このように感じていませんか?
肌のハリが失われる原因としては「コラーゲンの減少」「乾燥や紫外線によるダメージ」「生活習慣の乱れ」などが考えられます。
そこで本記事では肌のハリについて、以下の内容を詳しく解説します。
この記事でわかること |
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年齢に負けない肌づくりを始めたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
肌にハリがないとはどういう状態?

肌にハリがない状態とは、肌本来の弾力や潤い、しなやかさが失われ、指で押しても跳ね返すような感触がなくなっている状態を指します。
このような肌はたるんで見えやすく、シワや毛穴の開きが目立ち、全体的にツヤも失われているのが特徴です。
また、乾燥によって古い角質が肌表面に蓄積されると、水分の保持力が低下し、さまざまな肌トラブルが起こりやすくなります。
つまり、肌にハリがないという状態は、見た目だけでなく肌の健康状態も損なわれているサインだといえるので、対策が必要です。
肌にハリがない3つの原因

肌にハリがない原因として考えられるのは、以下の3つです。
- 加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少
- 紫外線によるダメージ
- 生活習慣の乱れ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1. 加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少
肌のハリを保つためには、真皮層に存在するコラーゲンとエラスチンという2つのタンパク質が重要な役割を果たします。
コラーゲンは肌に強度を、エラスチンはしなやかな弾力をもたらします。
しかし、これらの成分は加齢とともに生成量が減少し、構造も劣化してしまうため、肌の弾力が失われていくのが一般的です。
参考: | 加齢にともなうⅢ型コラーゲン/Ⅰ型コラーゲンの比率の減少メカニズム |
その結果、シワやたるみといったエイジングサインが目立ちやすくなります。
2-2. 紫外線によるダメージ
紫外線は、肌表面だけでなく奥深くの真皮層にまで届き、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンを切断・変性させてしまいます。
さらに、紫外線を浴びることで体内に発生する活性酸素がこれらの重要なタンパク質を分解し、肌の弾力を低下させる要因にもなります。
このようなダメージは「光老化」と呼ばれ、シワやたるみの主な原因として知られています。
紫外線は1年中降り注いでおり、窓ガラスを通して室内にも届くため、季節を問わず日々の紫外線対策が欠かせません。
肌のハリを保ちたいなら、日焼け止めやUVカット機能付きの衣類などを活用し、徹底的な紫外線ケアを心がけましょう。
2-3. 生活習慣の乱れ
肌のハリを支える土台は、日々の生活習慣によって大きく左右されます。睡眠不足やストレスは、肌のターンオーバーを乱し、古い角質が肌表面にとどまりやすくなります。
その結果、肌は硬くなり、弾力やツヤを失ってしまうので注意が必要です。
また、偏った食事や過度なダイエットにより、肌細胞の再生に必要な栄養素が不足すると、ターンオーバーが滞り、肌の再生力そのものが低下します。
肌のハリ不足を感じたときは、まず睡眠・食事・ストレス管理など、生活習慣全般を見直すことが大切です。
肌の外側だけでなく、内側からのケアを意識することで、健やかでハリのある肌を育めるでしょう。
肌にハリがない状態を放置する3つのリスク

肌にハリがない状態を放置してしまうと、以下のようなリスクが高まります。
- たるみ・ほうれい線・シワが目立つようになる
- 乾燥肌になりやすくなる
- メイクが崩れやすくなる
肌にハリがないと感じているのであれば、いずれもチェックしておくべき内容です。
3-1. たるみ・ほうれい線・シワが目立つようになる
肌のハリを保つ役割を果たすコラーゲンやエラスチンが減少したままの状態を放置すると、徐々に肌全体のたるみが進行します。その結果、頬が下がり、ほうれい線が深く刻まれるようになります。
また、一度できたシワは、時間が経つにつれて戻りにくくなり、表情ジワが定着してしまう原因にもなりかねません。
さらに、肌のたるみに伴って毛穴が縦に広がる「たるみ毛穴」も目立つようになり、老けた印象を強めてしまいます。
こうした変化は見た目年齢に大きく影響するため、早めの対策が必要です。
3-2. 乾燥肌になりやすくなる
ハリを失った肌は、バリア機能が低下していることが多く、外部からの刺激に弱くなっています。そのまま放置すると肌内部の水分を保持できなくなり、慢性的な乾燥状態に陥りやすくなります。
乾燥が進行すると、かゆみや赤み、ヒリつきといった肌トラブルが繰り返し起こりやすくなり、肌の状態がさらに悪化する可能性もあるでしょう。
放置し続けると、乾皮症やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に発展するリスクも高まります。
肌のハリ低下は見た目だけでなく、肌の健康にも影響するため、早期の保湿ケアが重要です。
3-3. メイクが崩れやすくなる
肌のハリが不足すると、乾燥やキメの乱れによってファンデーションの密着力が落ち、化粧ノリが悪くなります。時間が経つにつれて、ファンデーションがヨレたり浮いたりして、メイク崩れを起こしやすくなってしまうため、注意が必要です。
特に、ハリを失ってたるんだ毛穴にファンデーションが溜まる「毛穴落ち」は、見た目の清潔感や若々しさを損なう原因となります。
さらに、乾燥を補おうと皮脂が過剰に分泌されると、テカリが目立ち、メイクがより崩れやすい状態になってしまいます。
肌にハリがあるかどうかは、メイクの仕上がりや持続にも大きく関わってくることを理解しておきましょう。
肌のハリを取り戻すためにやるべき5つの対策

肌のハリを取り戻すためにやるべき対策として、以下が主に挙げられます。
- 正しいスキンケアを行う
- 紫外線対策を徹底する
- 美容成分を積極的に摂る
- 水分補給を十分に行う
- 生活習慣を見直す
どのような対策をすべきなのか、詳しくチェックしていきましょう。
4-1. 正しいスキンケアを行う
肌のハリを維持するには、基本となるスキンケアを丁寧に行うことが大切です。
クレンジングや洗顔では、ゴシゴシとこすらず、肌に負担をかけないように優しく洗い、必要な皮脂を取りすぎないようにしましょう。
洗顔後はすぐに化粧水で水分を補給し、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿成分を含む美容液やクリームでうるおいを閉じ込めることが大切です。
スキンケア製品は、肌になじませる際に摩擦を避け、手のひらで押し込むように塗布すると、より効果的に浸透しやすくなるため意識的に行いましょう。
スキンケア法については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【医師監修】肌若返り 肌年齢が10歳若返る!?とっておきスキンケア法を美容皮膚科医が解説 >>
4-2. 紫外線対策を徹底する
肌のハリを損なう最大の外的要因のひとつが紫外線です。
特に紫外線A波(UV-A)は肌の奥深くにまで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊してしまうため、シワやたるみの原因になります。そのため、季節や天候に関係なく一年中、日焼け止めを使用することが重要です。
日焼け止めを選ぶ際には、UV-Aを防ぐ効果の指標であるPA値が高いものを選びましょう。
さらに、汗をかいたり長時間屋外にいたりする場合は、日焼け止めを数時間ごとに塗り直すことで効果を持続できます。加えて、日傘や帽子、UVカット機能付きの衣類を併用することで、紫外線から肌をしっかりと守れるでしょう。
4-3. 美容成分を積極的に摂る
肌のハリは外側からのケアだけでなく、内側からの栄養補給も不可欠です。
まず注目したいのが、肌の構成要素となるタンパク質。そして、コラーゲンの生成を助けるビタミンCや、紫外線ダメージから肌を守る抗酸化成分であるビタミンA・E、ポリフェノールなども意識して摂取したいところです。
参考: | ビタミンCの働きと1日の摂取量-公益財団法人長寿科学振興財団 |
これらの栄養素は食事から摂るのが理想ですが、十分に摂取できない場合は、コラーゲンやセラミド、ヒアルロン酸を配合したサプリメントや美容ドリンクを活用するのもひとつの方法です。
体の内側から肌を整えることで、ハリのある若々しい印象をサポートできます。
詳しくは以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【医師監修】ヒアルロン酸の美容、健康の3つの効果と効果を高めるためのポイントを医師が解決 >>
4-4. 水分補給を十分に行う
乾燥肌対策として見落とされがちなのが、水分補給です。肌の潤いを保つには、1日あたり1.2Lを目安に水分をしっかり摂取することが大切です。
水分補給によって血行が促進し肌のターンオーバーが活性化されると、古い角質がスムーズに剥がれ落ち、透明感のある肌を保ちやすくなります。
また、リンパの流れを改善し、老廃物の排出もスムーズになることで、肌トラブルの予防にもつながります。
便秘の改善や疲労軽減などの効果もあり、全身の健康維持にとっても欠かせない習慣なので、意識的に継続しましょう。
4-5. 生活習慣を見直す
美しい肌を保つには、日々の生活習慣を整えることが欠かせません。
まず重視すべきは、十分な睡眠です。深い眠りの間に分泌される成長ホルモンは、肌の修復や再生を促進する働きがあり、ターンオーバーを正常化させる鍵となります。
また、ウォーキングなどの軽い運動を取り入れると、血流が良くなり、肌のすみずみまで栄養が行き渡ります。
食事面では、無理なダイエットや偏食を避け、ビタミン・ミネラル・たんぱく質をバランスよく摂ることが大切です。
生活習慣を整えることで、スキンケアの効果を高め、肌本来の力を引き出すための土台を作り上げましょう。
以下の記事でセルフチェックもできるので、ぜひ参考にしてみてください。
【原因別】肌のハリを取り戻す方法を専門家が解説。原因を探るセルフチェック付 >>
肌にハリがないと感じる方のよくある質問3選

肌にハリがないと感じる方のよくある質問として、以下をピックアップしました。
- 肌のハリを取り戻す食べ物はないの?
- 保湿クリームは逆効果になることもありますか?
- 肌にやってはいけないことは?
肌にハリがないと感じる場合はぜひ参考にしてみてください。
5-1. 肌のハリを取り戻す食べ物はないの?
肌のハリを保つには、内側からの栄養補給が欠かせません。とくにコラーゲンやエラスチンの材料となる良質なタンパク質は、肌の土台を支える重要な栄養素です。
さらに、コラーゲンの生成を助けるビタミンCや、肌の酸化を防ぐビタミンA・Eなども積極的に摂取することが推奨されています。
以下の表でそれぞれの栄養素を多く含む食べ物を記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
項目 | 食品名 |
タンパク質を多く含む食べ物 |
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ビタミンCを多く含む食べ物 |
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ビタミンAを多く含む食べ物 |
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ビタミンEを多く含む食べ物 |
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5-2. 保湿クリームは逆効果になることもありますか?
保湿は肌ケアの基本ですが、使い方を誤ると逆効果になることがあります。
油分の多いクリームを過剰に塗布すると、皮脂と混ざって毛穴を塞ぎ、ニキビや肌荒れの原因になることもあるでしょう。
また、強くこすりすぎたり肌に合わない成分を使ったりすると、かえってバリア機能が低下し、乾燥やかゆみ、たるみなどの肌トラブルを招きかねません。クリームはメーカーの推奨量を守り、優しくなじませることが大切です。
自分の肌質に合ったアイテムを選び、正しく使うことを普段から意識しましょう。
5-3. 肌にやってはいけないことは?
肌のハリを守るには、日々の生活習慣やスキンケアの見直しが必要です。
紫外線はできるだけ避けるべきです。紫外線を浴び続けると、コラーゲンが破壊され、老化を早めてしまうため、日焼け止めなどの対策が欠かせません。
また、強い摩擦を伴う洗顔や、熱いお湯の使用も、肌に負担をかけるため避けるべきです。
さらに、保湿不足や、糖分・脂肪分の過剰摂取、過度な飲酒は、肌の弾力やハリを損なう要因となります。
これらのやってはいけないことを理解し、普段の生活を送るようにしましょう。
肌のハリ不足を感じている方は複合成分配合のサプリメントの使用を検討しよう

肌のハリ不足を感じる人の多くは、シワやシミ、くすみ、毛穴の開き、ニキビなど、複数の肌悩みを同時に抱えている傾向があります。
これらのトラブルは紫外線や乾燥、加齢、内臓の不調、便秘など、さまざまな原因が複雑に絡み合って生じているため、単一の成分では十分な効果を期待しにくいのが現実です。
そのため、複数のサプリメントを併用して対処するケースもありますが、手間やコストの面で継続が難しいという課題があります。
そこで注目されているのが、複合成分配合のサプリメントです。
たとえば、コラーゲンやエラスチンの生成をサポートするビタミンCや鉄分、腸内環境を整える乳酸菌などが組み合わされた製品が理想的といえるでしょう。
内臓や血管の健康を整えつつ、肌全体のハリやうるおいを内側から改善することが可能になります。
以下の栄養素を含んでいるサプリメントを選び、普段から使用してみましょう。
成分名 | 主な働き・特徴 |
コラーゲン |
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ローヤルゼリー |
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ビタミンC |
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プラセンタ |
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以下の記事も参考になるので、あわせてチェックしてみてください。
【医師監修】肌のハリを取り戻すサプリの選び方。ハリの原因とサプリの対策について解説 >>
まとめ
肌にハリがない状態とは、肌の弾力・潤い・しなやかさが失われている状態のことを指し、乾燥により角質が蓄積し、水分保持力が下がっています。
「加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少」「紫外線ダメージ」「生活習慣の乱れ」などが原因に当たるため、日常的に対策していくことが大切です。
効率的に肌のハリを取り戻したい場合は、複合成分配合のサプリメントを積極的に摂取して、内側からの肌対策を強化してみてください。