「最近ずっとお腹が重いし、毎日スッキリしない…」
「ニキビも肌荒れも治らない…もしかして腸が原因?」
「腸内環境を整えるには、どんな食べ物がいいの?」
このように悩んでいませんか?
腸内環境を整える食べ物は複数存在し、日々の食事の中で摂取することで整腸効果を実感しやすくなります。
そこで今回の記事では腸内環境について、以下の内容を解説します。特に食べやすい食品を多く選定しているので、安心して食生活に取り入れることが可能です。
この記事でわかること |
|
これから本気で腸活を始めたい、腸内環境を整えて健康や肌に良い生活を送りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
【成分別】腸内環境を整える食べ物10選

ここからは、成分別で腸内環境を整える食べ物10選を紹介します。
ジャンルごとに分けているので、ぜひ参考にしてみてください。
1-1.善玉菌を多く含む食べ物
善玉菌には、腸内の悪玉菌の増殖や活動を抑える効果があります。
継続的に摂取することで、腸のバリア機能の向上や、腸内フローラのバランスを整え安定した腸内環境の維持が期待できるでしょう。
特に以下の食べ物は日々の食生活でも取り入れやすいのでおすすめです。
- キムチ
- ヨーグルト
- 納豆
- 甘酒
- 味噌
ここからはそれぞれの食品を食べるメリット、具体的な効果を解説します。
1-1-1. キムチ
キムチは植物性乳酸菌が豊富で胃酸に強く、生きたまま腸へ届きやすいため、善玉菌の増殖を後押ししてバリア機能を高めます。
発酵の過程で生成される短鎖脂肪酸は腸粘膜を保護し、免疫細胞を活性化してくれます。
さらに唐辛子のカプサイシンが代謝を促し、冷えやむくみ対策にも役立つのがうれしいポイントです。
加熱せずに食べればフレッシュな菌をそのまま摂取でき、乳酸菌由来の酸味と香辛料の刺激が食欲を促進するため、より食事を楽しみやすいのもメリットです。
1-1-2.ヨーグルト
ヨーグルトは牛乳をスターター菌で発酵させた動物性食品で、ビフィズス菌や乳酸菌が腸管免疫を刺激し、下痢と便秘の双方を整える優れた整腸作用があります。
近年の研究ではナチュラルキラー細胞の活性を高め、ウイルス感染リスクを下げる働きも報告されています。
参考: | 免疫調節多糖体を産生する乳酸菌を活用した機能性 |
また、高タンパク・低カロリーでカルシウムも補給できるため、ダイエット中の間食や運動後のリカバリーにも最適です。
砂糖無添加タイプを選び、フルーツやオートミールと合わせれば余分なカロリーを抑えられるため、ダイエットを考える方にも向いています。
1-1-3.納豆
納豆は、蒸した大豆を納豆菌で発酵させた日本伝統の発酵食品です。
納豆菌は胃酸に耐え、生きたまま大腸へ届いて善玉菌を増やし、悪玉菌の活動を抑制します。
参考: | 納豆菌 Bacillus subtilis MC1 芽胞を含む納豆の摂取が健常成人女性の排便および糞便内菌叢に及ぼす影響 |
発酵の過程で生じるナットウキナーゼには血栓溶解作用があり、血流をスムーズにするのも特長です。
また、植物性たんぱく質と食物繊維も豊富なため、筋力アップと腸活を同時に狙えます。
朝食で卵や刻みネギと合わせればビタミンやミネラルも補え、体調を支えるパワーフードになるでしょう。
1-1-4.甘酒
甘酒は米麹を発酵させて作る自然由来の甘味飲料で、アルコールを含まないタイプも販売されているので安心です。
甘酒に含まれる麹菌由来のオリゴ糖と食物繊維は善玉菌のエサとなり、腸内フローラの多様性を高め、腸内環境の変化に強くなります。
腸内フローラとは?5つの役割とバランスを整えるための腸活について解説 >>
さらにブドウ糖とビタミンB群が豊富で、疲労回復ドリンクとしても重宝するのが魅力。
また、難消化性たんぱく質は水溶性食物繊維に似た働きで便を柔らかくし、排出をスムーズにしてくれるでしょう。
1-1-5.味噌
味噌は大豆と麹、塩をじっくり発酵させた旨味豊かな調味料で、植物性乳酸菌と酵母が胃酸に強く生きたまま腸に届きます。
麹由来の消化酵素が食物を分解し、栄養素の吸収効率を高めるため、同じ食事でも体への取り込みがスムーズです。
味噌汁一杯でたんぱく質・ミネラル・イソフラボンを補給でき、減塩タイプを選べば血圧への負担も軽減できます。
他にも、サバの味噌煮、野菜の味噌炒めなど比較的作りやすいメニューもあるので、飽きにくいといえるでしょう。
1-2.食物繊維を多く含む食べ物
食物繊維は、善玉菌のエサとなり、腸内フローラのバランスを整える効果があります。
また、食物繊維が腸の壁を刺激することで、ぜん動運動(腸が波のように収縮すること)を活発にするため、便通をスムーズにします。
こちらでは、食物繊維を多く含む食べ物を3つ紹介します。
- ごぼう
- こんにゃく
- 大豆
それぞれの食品に含まれる食物繊維の種類や特徴を見ていきましょう。
1-2-1.ごぼう
ごぼうは、腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維が豊富な野菜です。
特に水溶性食物繊維は、腸内にいる善玉菌の良いエサとなり、その数を増やして腸内環境を良好に保つ手助けをしてくれます。
また、ごぼうには不溶性食物繊維も含まれており、便のカサを増やし、物理的に腸の壁を刺激することで、スムーズな排便を促す効果が期待できるのがポイント。
さらに、ごぼう特有の成分であるリグニンは、腸のぜん動運動を活発にし、便秘の解消にも好影響をもたらします。
これらの食物繊維が腸までしっかりと届くので、腸内の不要な物質を吸着して体外へ排出するデトックス効果も期待できるでしょう。
便秘によって肌荒れが起こる理由3選と5つの改善方法!サプリメントの選び方も解説 >>
1-2-2.こんにゃく
こんにゃくの主成分であるグルコマンナンは、水溶性食物繊維の一種ですが、一般的に販売されているこんにゃく製品は、製造過程で凝固剤が加えられることにより、不溶性食物繊維の性質を強く持ちます。
胃や小腸では消化されずに大腸まで届くのが特徴で、非常に保水性が高く、腸内で水分を吸収して大きく膨らみます。
この膨らみが腸壁を優しく刺激し、ぜん動運動を活発にすることで、便通をスムーズにする効果が期待できます。
また、大腸に到達したグルコマンナンは、腸内細菌のエサとなり、分解される過程で短鎖脂肪酸などを生成します。
短鎖脂肪酸は腸内環境を酸性に傾け、善玉菌が活動しやすい環境を作ってくれます。
さらに腸内を移動しながら有害物質を掃除し、善玉菌を活性化させ悪玉菌を抑制する働きも期待できるでしょう。
1-2-3.大豆
大豆は、水溶性と不溶性という2種類の食物繊維をバランス良く含んでいる点が強みです。
水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌、特にビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖を含んでおり、善玉菌を増やして腸内フローラを整えます。
一方、不溶性食物繊維は、便のカサを増やして腸の動きを活発にし、便通を促進する働きがあります。
実際に、大豆の摂取が腸内細菌のバランスを改善し、腸内環境が整うことによってストレスが緩和される可能性を示唆する研究結果も報告されており、心身の健康維持にも貢献してくれる食材と言えるでしょう。
参考: | 大豆食物繊維がヒトの腸内細菌叢に及ぼす影響 |
1-3.オリゴ糖を多く含む食べ物
オリゴ糖は、善玉菌のエサとなり、善玉菌の増殖を促します。善玉菌が優位に働き、腸内環境の安定を図りやすくなるでしょう。
以下では、オリゴ糖を多く含む食べ物を2つご紹介します。
- バナナ
- はちみつ
実際にどのような整腸効果があるのか見ていきましょう。
1-3-1.バナナ
バナナにはフラクトオリゴ糖が豊富に含まれており、ビフィズス菌など腸内の善玉菌の増殖を促進する効果があります。
同時にペクチンなどの水溶性食物繊維が便を柔らかくし、腸内環境を整える効果があるのもポイントです。
さらにカリウムやマグネシウムが腸のぜん動運動を促進し、スムーズな排便をサポートしてくれます。
継続的にバナナを食べる習慣を作ることで、お通じがより快適になるでしょう。
また、バナナに含まれる短鎖脂肪酸などは、腸粘膜の健康維持や修復を促進する働きがあるため、腸が荒れるリスクを軽減してくれるのもうれしいポイントです。
1-3-2.はちみつ
はちみつには、善玉菌のエサとなるオリゴ糖が多く含まれています。
腸内の善玉菌の増殖をサポートする有機酸であるグルコン酸も含まれているため、はちみつを継続的に摂取する習慣を作ると、腸内の善玉菌が優位に働きやすくなるでしょう。
実際に高齢者を対象にした実験によると、はちみつの摂取を続けることにより、便秘の改善効果が期待できると結論付けられています。
参考: | 蜂蜜摂取による高齢者の便秘改善の効果 |
はちみつとヨーグルトを組み合わせることで、さらに腸内環境を改善する効果が高まるため、同時に摂取するのがおすすめです。
正しい腸活のやり方5ステップ!続けるコツや食事メニューも解説 >>
腸内環境を整えるおすすめレシピ5選

腸内環境を整えるおすすめレシピ5選として、以下をご紹介します。
- キムチ納豆トースト
- トマトとヨーグルトのカレー
- さつまいもヨーグルトサラダ
- アボカドとりんごのヨーグルト冷製スープ
- 納豆ねばねば丼
いずれも作りやすいメニューなので、ぜひ参考にしてみてください。
2-1. キムチ納豆トースト
納豆(納豆菌)とキムチ(乳酸菌)は異なる種類の発酵食品で、両方の善玉菌が腸内フローラを整える効果を持っています。
さらに納豆の大豆オリゴ糖と、キムチの野菜由来食物繊維が善玉菌のエサとなるのも大きなメリットです。
また、植物性発酵食品である納豆・キムチと、動物性発酵食品のチーズを組み合わせることで相乗効果が得られ、腸活におすすめの朝食になります。
この組み合わせは免疫力向上やアレルギー症状の軽減にも役立つため、まさに万能フードといえるでしょう。
- 食パン1枚に納豆1パックをのせる
- キムチ大さじ2をその上に広げる
- チーズを適量のせてトースターで約5分焼く
2-2. トマトとヨーグルトのカレー
トマトにはリコピンや食物繊維、ヨーグルトには乳酸菌が含まれ、健康づくりや美容、腸活に有効です。
ヨーグルトは善玉菌、トマトは善玉菌のエサになる成分が入っているので、相性の良い組み合わせといえます。
また、カレーに使用されるスパイスには腸のぜん動運動を促進する働きがあるため、お通じの改善効果も期待できるでしょう。
トマトとヨーグルトのカレーは、お昼や晩御飯におすすめのメニューです。
- トマト缶200gとヨーグルト(無糖)100gを混ぜる
- カレー粉小さじ2を加えて鍋で5分煮る
- 塩で味を調え、ご飯にかけて完成
2-3. さつまいもヨーグルトサラダ
さつまいもは食物繊維が豊富で、整腸作用のほかコレステロールや血糖値の上昇を抑える働きがあります。
さつまいもに含まれるヤラピンという樹脂が腸の動きを良くし、便通を改善する効果が期待できるのもポイントです。
さつまいもの成分は善玉菌が増えるのを助け、ヨーグルトの乳酸菌と相乗効果を持っているため、日々の食事に取り入れる価値があります。
また、ヨーグルトのビフィズス菌と、さつまいもの食物繊維を組み合わせることで便秘改善に効果的です。
- さつまいも1本を角切りにして柔らかく茹でる
- 水気を切り、ヨーグルト(無糖)大さじ4、マヨネーズ大さじ1で和える
- 塩少々で味を整えて完成
2-4. アボカドとりんごのヨーグルト冷製スープ
こちらはアボカドに含まれるオレイン酸とリノール酸で、腸を刺激して消化吸収を助けることを狙ったメニューです。
アボカドはゴボウに匹敵する食物繊維があり、水溶性と不溶性の両方がバランスよく含まれているのがポイントです。
一方でヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸の動きを活発化・正常化し、善玉菌のエサになります。
火を使わずに簡単に作れるため、暑い時期でも手軽に腸活ができ、朝ごはんにもおすすめです。
- アボカド1個とりんご半個をざく切りにする
- ヨーグルト(無糖)150g、牛乳100mlと一緒にミキサーにかける
- 塩ひとつまみで味を調え、冷蔵庫で2時間ほど冷やして完成
2-5. 納豆ねばねば丼
納豆は発酵食品で、納豆菌が腸内細菌のバランスを整え、免疫力を高めてくれます。納豆のネバネバ成分に含まれる水溶性食物繊維は、便秘解消に直結するのがポイントです。
めかぶやオクラなどのネバネバ食材と組み合わせることで、水溶性食物繊維の摂取量が増えます。
日本人に不足しがちな水溶性食物繊維を効率よく摂取できるので、お通じの改善効果が期待できるでしょう。
- ご飯一膳を丼に盛り、納豆1パックをのせる
- オクラ2本を刻んで加える
- めかぶ1パック、めんつゆ小さじ2をかけ、よく混ぜて完成
腸内環境を整える5つの方法!セルフチェック方法なども解説
腸内環境を乱す食べ物3選

腸内環境を乱す食べ物3選として、以下を覚えておきましょう。
- 加工食品
- トランス脂肪酸を多く含む食品
- 清涼飲料水
それぞれ詳しく解説します。
3-1. 加工食品
ハムやソーセージ、カップ麺、菓子パンなどの加工食品には、保存料や着色料が多く含まれます。添加物は善玉菌の増殖を妨げ、腸内細菌の多様性を奪うといわれているため、注意が必要です。
また、加工食品には糖質と飽和脂肪酸が多く、食物繊維が乏しいため、腸内で悪玉菌が主役になりやすい環境になりかねません。
毎日スナック菓子をつまむ、夜食にインスタント麺を選ぶクセがある人は要注意です。
ほかにも、以下の加工食品ばかり食べないようにしましょう。
- ハム
- ベーコン
- ウィンナーなど
3-2. トランス脂肪酸を多く含む食品
クッキーやパイ、マーガリン入りトーストのおいしさを演出しているのがトランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸に含まれる人工油脂は腸粘膜を傷つけバリア機能を弱める恐れがあり、未消化物質が漏れ出やすくなって慢性炎症を招くこともあり得ます。
お菓子を選ぶ際は、原材料欄に「ショートニング」「ファットスプレッド」がないことをチェックすると、トランス脂肪酸の摂取量を大幅にカットできます。
トランス脂肪酸を多く含む食品として、以下を覚えておきましょう。
- ポテトチップス
- マーガリン
- 菓子パン
- ドーナツなど
3-3. 清涼飲料水
炭酸飲料やフルーツジュース、スポーツドリンクに多い果糖ブドウ糖液糖は、悪玉菌の格好のエサです。
過剰にとると腸内が酸性に傾き、ガスや膨満感だけでなく腸壁の炎症や肌荒れの原因になりかねません。血糖値の乱高下がストレスホルモンを刺激し、腸の働きを鈍らせる悪循環も起こります。
仕事中にジュースやエナジードリンクを常飲している人は、特に注意しましょう。
以下の清涼飲料水は、特に糖分が高い傾向にあります。
- スポーツドリンク
- 炭酸飲料
- エナジードリンクなど
腸内環境が悪いときに現れる5つの症状!原因や整えるための改善策も紹介 >>
腸内環境を手軽に整えたい方は、発酵酵素が入っているサプリメントの摂取がおすすめ

発酵食品に多い乳酸菌は腸内の善玉菌を後押しし、免疫細胞を活性化して病原体の侵入を防ぎます。ただ、毎日キムチや味噌が入っているメニューを作り、食べ続けるのは意外と大変かもしれません。
そこで便利なのが発酵酵素入りサプリメントです。
発酵酵素は、発酵食品のなかでも吸収力、栄養価が高く、効率的に善玉菌を増やすことができる食品です。
「不調を引き起こす原因にアプローチして、心身のバランスを整えていく」という東洋医学の考え方に合っており、腸内環境を効率よく整えられます。
発酵酵素入りのサプリメントを選ぶ際は、以下の3つを満たしているかを確認しましょう。
- 新鮮な野草、野菜、果物で作られている
- 長期の発酵・熟成で吸収されやすくなっている
- 余分な添加物が入っていない
特に、ホルモン変化で不調が出やすい女性には、発酵酵素入りのサプリメントで、東洋医学に基づいたアプローチをするのが効果的です。
腸内環境を整えて、肌や健康の維持を図りたいのであれば、発酵酵素入りのサプリメントの摂取を検討してみましょう。
【実は間違っている】腸活サプリメントの選び方。正しい選び方を専門家が解説 >>
まとめ
腸内環境を整える食べ物は、数多く存在します。特に善玉菌、食物繊維、オリゴ糖を多く含む食べ物は積極的に摂取するのがおすすめです。
それぞれの栄養素を日々の食事で摂取することで、相乗効果が期待でき、さらなる整腸効果につながります。
今回、腸内環境を整えるおすすめレシピも紹介していますが、自分の好みや調理のしやすさも確認したうえで、日々の食事に取り入れましょう。
善玉菌、食物繊維、オリゴ糖を多く含む食べ物を食べる習慣を作り、善玉菌が優位に働くようなきれいな腸内環境を目指してみてください。
もし、調理する時間がなく手間に感じる場合は、発酵酵素サプリメントの摂取など、始めやすい形で腸内環境改善をスタートしてみるのがおすすめです。